7月27日(水)、衆議院厚生労働委員会で発言した児玉龍彦参考人は、福島県南相馬市で、子供を内部被曝から守ろうと、自ら除染作業を行っている。
児玉教授は、東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長で、内科の医師で東大病院の放射線施設の除染などに、数十年かかわってきた。
その児玉教授が試算したところによると、福島第一原発の事故で漏出した放射性物質はウランに換算して広島原爆の約20個分になる。また、一年後の残存量は、原爆の場合、1000分の1に減る。しかし、原発から出た放射性物質は10分の1程度にしか減らないという。
そして、怖いのは、膨大な量の放射性物質が漏出しているが、決して同心円上には広がらず、どこでどういうふうに落ちているかは、その時の天候などにより異なってくる。だから、半径20キロ30キロという分け方は、意味がないから、各地の汚染の状況を調査できるように、保証しなくてはならない。そして、早急に子供の内部被曝を避けるために、除染作業を行う法律をつくり、民間の力を結集して、国の責任で直ちに除染研究センターをつくるべきだという。
7万人もの人々が自宅を離れて彷徨っている時に国会は何をしているのかと、厳しく議員や大臣に問いかける児玉教授に、教授の良心を感じる。そして、避難している人たちが一刻も早く自宅に帰れるように、政府や議員たちは教授のメッセージを真剣に受け止めて、迅速に動いてほしいものだと思う。
《衆議院TVビデオライブラリ―》審議中継
開会日 : 2011年7月27日 (水)
会議名 : 厚生労働委員会
収録時間 : 3時間 45分
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
案件(議題順):
「厚生労働関係の基本施策に関する件(放射線の健康への影響) 」
児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)
《参考記事》
「中日春秋 」 2011年8月1日 中日新聞
「『七万人が自宅を離れてさまよっている時に国会はいったい何をやっているのですか』。火を吐くような気迫に衆院委員会室は静まり返った。先週、厚生労働委員会に参考人として呼ばれた東京大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授の発言だ…(続きは以下)」
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2011080102000014.html?ref=rank
《参考記事追加》
「東日本大震災:福島第1原発事故 放射線、安全性議論の前に 児玉龍彦氏に聞く」2011年8月8日毎日新聞
0 件のコメント:
コメントを投稿