川和踏切には、警報機や遮断機が設置され、3D方式の障害物検知装置や非常ボタンも設置されていた。踏切にいた男性が非常ボタンも押したということだが、電車が踏切の手前で停止するには至らなかった。
踏切の手前はカーブしており、電車の運転士からも、電車が安全に停止できる位置からは踏切にいる女性たちが見えにくかったのだろうと思う。
私が事故の翌日、踏切に行って最初に感じたのは、「こんなにいろいろな安全装置が設置されているのに、なぜ、女性たちを救えなかったのだろう」という憤りだった。
後日、報道から、鉄道会社が設置する3D方式の検知器は、人を検知する設定になっていないことがわかった。検知器は、車両を検知するためのもので、人を検知する設定にすると、小動物なども検知してしまい、その都度電車を停止させて安全確認していると、運行に支障が出るので、人を検知する設定にしていないということだった。
女性が亡くなった踏切の横に、JR東が献花台を設けた。 朝早くから、献花に訪れた人がいた。2014年9月30日撮影 |
近年、お年寄りや障害のある方が踏切内を渡っていて、途中で警報機が鳴りだし、踏切内に取り残されて電車に撥ねられて亡くなるという事故が後を絶たない。
このような状況を重く見て、今年6月、警視庁は、国交省や鉄道事業者などに集まってもらい、踏切の安全対策を強化することを要請した。踏切に人を検知する高感度のセンサーを設置することや、路側帯の拡幅や設置、非常ボタンの増設などを要請したが、どれも急がれる対策ばかりだ。
お年寄りや障害のある方にやさしい踏切は、子供を連れたお母さんや、若い人にもやさしい踏切でもあると思う。踏切内に取り残された人を検知して、電車を減速するとか停止させるなどの安全対策を講じてほしい。未然に事故を防ぐ手立てを早急に講じてほしい。
JR横浜線の川和踏切は車の交通量も多い。
やっと開いた踏切には、路線バスやバイクが行きかい、
路側帯をお年寄りや、買い物の主婦らが急いで渡る。
2014年9月30日撮影
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≪参考≫
拙ブログでは、昨年10月、この事故について書いた。
「踏切の障害物検知器、人を感知せず~JR横浜線川和踏切」2013年10月3日
http://tomosibi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_3.html
「お年寄りを助けようと踏切へ~JR横浜線川和踏切」2013年10月2日
http://tomosibi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html
今年6月の警視庁の要請については
「踏切事故防止対策の強化を~警視庁が要請」2014年6月4日
http://tomosibi.blogspot.jp/2014/06/blog-post.html
≪参考記事≫2014年10月2日追加
「神奈川)踏切の悲劇、娘で最後に…横浜線事故から1年」朝日新聞2014年10月2日
http://digital.asahi.com/articles/ASGB140W1GB1ULOB00F.html?_requesturl=articles%2FASGB140W1GB1ULOB00F.html&iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASGB140W1GB1ULOB00F