2011年8月7日日曜日

原爆投下から66年~広島平和宣言

 66年前の8月6日、アメリカによって、広島に原子爆弾が投下された。広島市の平和記念公園では、原爆が投下された午前8時15分に合わせて、参加した市民らが黙とうした。
  原爆碑には、この1年間、新たに死亡が確認された5785人の方の名簿が納められ、これまでに亡くなった原爆死没者の数は27万5230人になった。

 今年4月に就任した松井一実市長は、被爆2世。松井市長は、被爆者から公募した体験を平和宣言の中に引用して、「被爆者は、さまざまな体験を通じて、原爆で犠牲となった方々の声や思いを胸に、核兵器のない世界を願い、毎日を懸命に生き抜いてきた」と、被爆者の方々の思いを代弁した。
 そして、平和宣言により、被爆者の体験や平和への思いを世界の人々に伝え、世界の都市が2020年までに核兵器廃絶をめざすよう平和市長会議の輪を広めていくとした。
 
 また、今年3月11日に起きた東日本大震災とその後起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故に触れ、「今なお続いている放射線の脅威は、被災者を始め多くの人々を不安に陥れ、原子力に対する国民の信頼を根底から崩してしま」ったと指摘した。
 
 「核と人類は共存できない」との思いから「脱原発」を主張する人々、あるいは原子力管理の一層の厳格化とともに再生可能エネルギーの活用を訴える人々がいる現状を、政府は真摯に受け止め、早急にエネルギー政策を見直し、具体的な対応策を講じることももとめた。 
 
 平和記念式に出席した菅直人首相は、あいさつの中で、エネルギー政策について白紙から見直し、原子力についての「安全神話」を反省して、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のための抜本対策を講じるとともに、原発への依存度をさげ、「原発に依存しない社会」を目指していくと述べた。

 いまだに放射能に苦しめられている被爆者の方々が、一刻も早く原爆症の認定を受け、十分な医療や福祉の援護を受けられるよう、政府にもとめるとともに、政府や東京電力には福島原子力発電所の事故が一刻も早く収束するよう、対策を進めてほしいと思う。

《参考》
「広島原爆の日:広島平和宣言(全文)」毎日新聞2011年8月6日http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110806dde007040053000c.html
《参考記事》
「 エネルギー政策見直しを要求 広島、原爆66年の式典」共同通信2011/08/06 13:18
http://www.47news.jp/CN/201108/CN2011080601000033.html

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