2013年8月23日午後6時50分頃、横浜市鶴見区生麦3、京浜東北線鶴見‐新子安間にある生見尾(うみお)踏切で、88歳の男性が亡くなった。男性は、つえをついて踏切を渡ろうとしたところ警報機が鳴りだし、出る側の遮断機にたどり着く前に電車に撥ねられた。男性はまもなく死亡が確認された。
いっしょに渡っていた妻は、電車と遮断機の間で間一髪、助かった。
事故のあった生見尾踏切は、京急生麦駅の北西側にあり、横須賀線、京浜東北線、東海道線の線路計6本が通っている。また、貨物線の線路が2本、高架で走っている。貨物線の手前、東海道線の遮断機を出た所までの踏切の長さは約40mで、道路幅は5,6m、歩行者と車両の通行するところを区別するため、色分けされている。路面は写真左から右へ上り坂になっており、歩きにくい。
京浜東北線と東海道線の間には、退避場所があり、踏切を渡りきれないときは、そこで東海道線の遮断機が開くのを待つことになる。
生見尾踏切を岸谷川から見る 2018年8月15日撮影 |
警報機が鳴っている間に、渡り切れずに電車に高齢の男性が撥ねられ死亡したことを受けて、横浜市は、バリアフリーの跨線橋を建設することを決め、地元自治会や商店街などと話し合いを重ねた。
その結果、現在の跨線橋と踏切の間に、新たにバリアフリーの跨線橋を建設することがきまり、工事が始まろうとしている。また、横浜市は現在の踏切を廃止しその上に跨線橋を設置するとしていたが、踏切を廃止しないでほしいという地元の要望で、設置場所を踏切から鶴見よりに変更した。
2018年8月23日、事故から5年がたった。踏切の脇には跨線橋のエレベータなどの用地が確保され、ようやく工事が始まろうとしていた。
事故直後、横浜市長が言っていたように、「スピード感をもって」対策をすすめてほしい。
二度と同じような悲惨な事故が起きないよう、一刻も早く工事を進めてほしいものだと思う。
《参考》
事故については、拙ブログ
「88歳の男性死亡、踏切渡り切れず~JR京浜東北線生見尾踏切」2013年8月25日
生見尾踏切に設置された新しい跨線橋の完成図と説明 2018年8月15日撮影 |