昨年8月23日夕方、杖をついて渡っていたお年寄りが、渡り切れずに踏切内に取り残されて、電車に撥ねられて亡くなった。
生見尾踏切は、JR東の横須賀線、京浜東北線、東海道線が通過する。横須賀線・京浜東北線の踏切と東海道線の踏切の間には、、約9mの退避場所があり、三つの路線を全部渡り終えるには、約40m歩くことになる。二つの踏切を渡った先には、貨物線が高架になっている。
跨線橋から見た生見尾踏切。南北に長い。踏切道が凸凹して
いるのがよくわかる。
なかほどに、退避場所があるが、男性はここにたどり着けなかった。
2013年8月24日撮影
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付近の学校に通う生徒やお年寄り、住民の皆さんにとって、生見尾踏切は、危険で不便を強いるものだ。踏切のすぐ横にある古い跨線橋は、急な階段でエレベータもない。そのため、長くてすぐに警報機が鳴りだす踏切道を、歩いて渡ることになる。
18日、横浜市が示した案によると、新たな跨線橋は、長さ約60mで、幅約6m、エレベータは約40人乗り、自転車を3,4台積み込めるという。現在ある跨線橋も当面残し併用する方針だ。
現在ある踏切道を廃止して、その上に跨線橋を設置するため、車両は通れなくなる。そのため、車両は新子安橋に迂回することになる。
横浜市は、今年度中に設計を終え、来年度から工事に着工、完成には2年かかる予定だという。
危険な踏切が無くなることに賛成だ。
しかし、工事が完成するには、まだ多くの時間を要することだと思う。それまでの間、同じような事故の起きることのないよう、常時、踏切の監視員を置くなどの対策を採ってほしい。また、お年寄りが踏切を渡り切れなかったことを考えると、お年寄りの歩く速さを考慮した警報時間の設定も検討してほしい。
昨年、事故後、9月の市議会で、林横浜市長はスピード感をもって立体横断施設を設置を検討すると答弁した。あれから、もうすぐ一年がたとうしている。
一刻も早く踏切の安全対策が進められ、事故が二度と起きることのないことを願っている。
《参考》
○拙ブログでは、昨年、お年寄りの亡くなった生見尾踏切について取り上げた
「88歳の男性死亡、踏切渡り切れず~JR京浜東北線生見尾(うみお)踏切」2013年8月25日
http://tomosibi.blogspot.jp/2013/08/88jr.html
○「生見尾踏切の安全対策について 横浜市道路局企画課」2014年8月18日横浜市ホームページ
http://www.city.yokohama.lg.jp/doro/press/h26/download/20140818-pln-02.pdf
《参考記事》
「事故の踏切、60メートル跨線橋に」読売新聞2014年08月19日