男性は、つえをついて踏切を渡っていたところ、途中で警報機が鳴りだし、出る側の遮断機にたどり着く前に電車に撥ねられた。男性はまもなく、死亡が確認された。
いっしょに渡っていた妻は、電車と遮断機の間で間一髪、助かったという。
生見尾踏切は、京急生麦駅の北西側にあり、横須賀線、京浜東北線、東海道線の線路計6本が通っている。また、貨物線の線路が2本、高架になって走っている。踏切の幅は約40mだということだが、貨物線の手前、東海道線の遮断機を出た所までではないか。道路幅は5,6m、歩行者と車両の通行するところを区別するため、色分けされている。
京浜東北線と東海道線の間には、退避場所があり、踏切を渡りきれないときは、そこで東海道線の遮断機が開くのを待つことになる。
生見尾踏切。 男性が入った方から見る。手前の線路は横須賀線。
次が京浜東北線の線路。間に待避できる場所があるが、停車禁止。
左に跨線橋があるが、エレベーターやスロープはない。
2013年8月24日撮影
|
生麦駅を出ると踏切の両側に下りるための跨線橋がある。
しかし、跨線橋はバリアフリーになっておらず、エレベーターは設置されていない。また、自転車の通行者が渡れるように、緩いスロープがない。そのため、高齢者や小さいお子さんを連れた方には跨線橋は使いづらく、踏切を渡らなくてはならない。
23日午後は、横浜市に大雨洪水警報が発令され、土砂降りの雨になった。
連日の猛暑と急な雨で、お年寄り夫妻は夕方涼しくなったころを見計らって、買い物に出かけたのかもしれない。足元が暗くなってきて、線路や踏切道の凸凹がわかりにくくなり、つまづいたり、杖が線路の溝に入ってしまうこともあったかもしれない。
跨線橋から見た生見尾踏切。南北に長い。踏切道が凸凹して
いるのがよくわかる。
なかほどに、退避場所があるが、男性はここにたどり着けなかった。
2013年8月24日撮影
|
跨線橋を管理する自治体は跨線橋のバリアフリー化をすすめ、お年寄りや小さいお子さんを連れた方、体の不自由な方が、踏切を余裕持って渡れるよう、鉄道事業者には遮断時間などを見直してほしいと思う。
最後になりましたが、亡くなられた男性のご冥福をお祈りいたします。