2021年12月9日午後4時ころ、電動車いすに乗って瓢箪山2号踏切を渡ろうとしていた高齢の男性が、下りてきた遮断機に電動車いすがあたり、踏切内に横転し、大阪発奈良行きの普通電車に撥ねられて亡くなった。
この踏切には、警報機・遮断機がある。車両が通行できないせいか、障害物検知装置はない。踏切の長さ約8m、幅約2m。国土交通省が指定する「踏切安全通行カルテ」で、「事故多発踏切」として抽出されている。
この踏切道はカーブ上にあるため、線路のカーブ外側が内側より高くなっている。そのため路面が凸凹している。12月の夕暮れ時は、足元が暗く凹凸がわかりにくいと思う。また、瓢箪山2号踏切のある瓢箪山駅から枚岡駅までの間は勾配が大きい。
そして、通行止めのポールが設置されているが、遮断桿が下りると、ポールよりも下に来る。そのため、閉じ込められたとき、棹を向うに押して出ようと思っても、向こうに動かないので、出られないことが分かった。
車に乗っていて、「踏切内に閉じ込められたら、棹をゆっくり押して外に出てください」と踏切に掲示されているが、ここでは、外に出られない。
東大阪市 近鉄奈良線 瓢箪山2号踏切 2022年5月23日撮影近所にすむ小学生の母親は、踏切を通学路として使っているという。凹凸があり、歩きにくい踏切では、高齢者や障害のある方々にとっては、危険度が大きいと思う。一刻も早く対策を考えてほしい。
高齢者は自動車の免許を返納するよう求められ、自動車の運転をやめる人が増えている。その結果、自動車に代わる移動手段として電動車いすが普及してきているせいか、電動車いすの事故は増えているという。安全に乗って、自由な移動ができるよう、踏切も対策が求められると思う。
最後になりましたが、亡くなられた男性のご冥福をお祈りいたします。
《参考》
2021年12月9日毎日新聞
電動車椅子の男性が電車にはねられ死亡 東大阪・近鉄奈良線踏切 | 毎日新聞 (mainichi.jp)
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