2010年7月25日日曜日

大雪山系トムラウシ山遭難事故から1年

 7月16日、ツアー登山の参加者ら8人が亡くなったトムラウシ山の遭難事故から1年がたった。今年のトムラウシ山は、1年前の悪天候とことなり、登山日和となったそうだ。報道によると、一般登山者のほか、事故で大切な人を失った人たちも入山し、遺体発見現場などで、手を合わせていたという。

 広島県廿日市市のガイド吉川寛さん(当時61才)の山の友人らが、事故発生日に合わせて慰霊登山をした。遺体発見場所と思われる地点に線香と好きだったビールとたばこを手向けたという。吉川さんは低体温症による凍死だったことから、友人らは「きっと寒かったんだろう」と、現場にダウンジャケットをかぶせ冥福を祈った。

 北海道警は昨年、ツアー登山を主催した「アミューズトラベル」を業務上過失致死容疑で家宅捜索した。また、トムラウシ山から生還したガイドをともなって登山ルートの実況見分を行うなど、当時のガイドの判断や同社の安全管理に問題はないか捜査中だ。
 一方、山岳関係者の間では事故の教訓を生かそうと、さまざまな動きが広がっているという。

 7月2~4日、北海道山岳安全セミナー代表の松浦孝之さん(63)ら4人が、昨年のツアーと同じ2泊3日で四十数キロを縦走するコースを歩き、このコースを歩く上での問題点を検討した。

 この取り組みには、苫小牧東病院の船木上総・副院長も参加し、メンバーの体温を定期的に測った。天候がよくても、疲れなどで体温が下がることもあったという。昨年の遭難事故の際には、遭難した人の中には朝食をとらなかった人もいたことから、食事をとらないことも低体温症を招いた原因の一つとみられている。夏山でも油断せず、意識的に防寒具などで保温し、携帯食をこまめに摂取して体温を維持する必要があるという。今は軽くて温かいアルミシートなどがあるから、保温のために持っていくとよい。

 また、日本山岳ガイド協会(東京)では、低体温症や熱中症に備えるにはどうしたらよいか、講座を全国で開催した。9月までにさらに2カ所で開催される。

 山に登る方々には、多くの犠牲者を出した事故の教訓を生かして、事故のない安全な登山で楽しい思い出を残してほしいと思う。

 最後になりましたが、トムラウシ山の遭難事故で亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

《参考記事》
「トムラウシ山遭難事故から1年 冥福祈る」  2010年07月16日 14時54分
http://www.tokachi.co.jp/news/201007/20100716-0006077.php
「日本山岳ガイド協会(東京)」
http://www.jfmga.com/
《参考記事:7月27日追加》
「トムラウシ集団遭難、道警が生存者伴い実況見分」 (2010年7月27日08時55分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20100726-OYT1T00506.htm?from=nwlb

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