2018年3月31日土曜日

電動車いすも検知を~兵庫県高砂市JR神戸線東川踏切~

 2月11日、高砂市米田町島にあるJR神戸線の東川踏切に行った。
 ここの踏切で、1月12日午後3時半ころ、ハンドル型電動車いすに乗って、踏切を渡っていた女性が普通電車に撥ねられて亡くなった。報道によると、近くにある防犯カメラには、女性が遮断機の下りる前に踏切に入り、線路上で約30秒間、車いすの操作をしたり、手を上げたりして立ち往生しているような姿が映っていたという。

 
JR神戸線東川踏切 女性は向こう側からこちらへ渡ってきた。
こちら側の上り線の線路上で立ち往生していたという。
2018年2月11日撮影
東川踏切は、第1種踏切で警報機、遮断機、障害物検知装置、非常ボタンが設置されている。長さは約10mで幅は2.4mから2.9mある。JR西日本によると、障害物検知装置はループコイル式で、電動車いすが小さいため、この検知装置が検知しなかったという。

 ループコイル式の検知装置というものをはじめて見た。雪の多い地方などで、車を検知するために埋設されるというが、雪があまり降らない関西の高砂市でなぜループコイル式が埋設されているのかはわからなかった。
JR神戸線東川踏切 踏切の北側(上り線側)から、踏切内を見る。
ループコイル式の検知装置が埋設されているという。
2018年2月11日撮影
踏切のそばには、ショッピングセンターがある。日曜日のこの日は、この踏切を渡って買い物に行くのか、大勢の人が行き来する。子供をつれたおかあさんや、ショッピングカートをひくお年寄りや、自転車に乗った人々が行き来する。また、車両も狭い踏切を行き来する。
 また、自治会や高砂署・高砂市・小学校PTAによる通行規制があった。車両は日・土・祝日以外の7:30~8:30と13:00~17:00は通行禁止である。また、近くには「見守りカメラ」が設置されていた。電動車いすの女性が通行した日は、平日の午後で車両の通行がなく、電動車いすで渡るのが容易と思われたかもしれない。
見守りカメラが設置されていた。2018年2月12日撮影。

JR神戸線東川踏切 踏切の南側(下り線側)から、踏切内を見る。
交通規制の看板が見える。        2018年2月12日撮影
 高砂署は、女性が乗っていた電動車いすに不具合はなかったとみており、女性が操作を誤ったために、踏切内に取り残されたとみている。しかし、電動車いすに乗っている女性を検知装置が検知して電車の運転士に踏切の状況を伝えていれば、事故を防げたのではないだろうか?
 踏切を通行するのは、車両だけではない。さきほども書いたが、お年寄りや子供連れの人、自転車で買い物に来る人などが通行しており、踏切は生活道路になっている。
 これらの人たちが踏切で取り残されたとき、検知して、電車を減速したり、踏切の手前で停止させるなど、人の命を守る安全対策を講じてほしい。

<参考> 拙ブログでは、この事故の報道について、以下の記事で書いた。
「電動車いすの女性死亡~JR神戸線東川踏切」
https://tomosibi.blogspot.jp/2018/01/jr.html