10月12日、東京電力は、原子力部門の改革を監督する第三者委員会「原子力改革監視委員会」の初会合を開いた。
先月11日、東京電力は、社外の専門家による第三者委員会を立ち上げ、福島第一原発事故の反省を踏まえて、原発の安全対策を強化し、廃炉や除染技術を向上させることにした。
第三者委員会のメンバーには、アメリカ原子力委員会(Nuclear Regulatory Commission、略称:NRC)の委員長だったデール・クライン氏のほかに、日立製作所の原子力技術者出身で経営コンサルタントの大前研一氏、元名古屋高検検事長で国会事故調査委員会の委員を務めた桜井正文氏らが参加している。
この第三者委員会の初会合が、12日開かれ、検討テーマを提出した。報道によると、常に最悪の事態を想定して事故防止対策を講じる取り組みを強化することや、人材育成手法の見直しも重点項目に挙げられたという。
また、東京電力の広瀬直己社長をトップとする特別チーム(原子力改革特別タスクフォース)は、津波や過酷事故の対して、「事前に対処は可能だった」と指摘した。今年6月の社内事故調査報告書をまとめた時点では、東京電力は「結果的に備えに甘さがあったが、できる限りのことは尽くした」としていたが、これを否定する認識を示した。
原子力改革監視委員会の委員長に選ばれたデール・クライン氏は、日本経済新聞の取材に対して、福島第1原子力発電所の事故の責任は、東京電力にあると指摘、「安全文化を経営トップから組織の隅々まで浸透させねばならない」と答えている。
クライン氏は、原発事故の安全対策や事故対応について、「規制当局と東京電力は、大きな過ちを犯した」と強調し、「違った対策をとっていれば事故は防げたという事実を受け入れることが重要だ」と指摘した。今後策定される再発防止策の効果を検証するとともに、社員一人一人が「安全に責任を負っている自覚を持つべきだ」とも訴えている。
クライン氏は、また、日本の経産省が、NRCがアメリカ同時多発テロ後策定した安全指針「B5b」()を導入していれば、福島第1原発事故は防げたと断言しているともいう。官民挙げた過酷事故への備えが必要だとしている。
アメリカでは、電力会社が、事故や運転の情報を共有する業界団体、アメリカ原子力発電運転協会(Institute of Nuclear Power Operations、略称:INPO)がある。INPOは、規制当局の基準を上回る安全策をとりいれているという。クライン氏は、日本にもINPOのような組織が必要だと提案している。
原子力発電の規制にかかわる官庁や東京電力が国民から信頼を回復し、同じような事故を二度とおこさない組織をつくっていくには、さまざまな改革が必要なのだと思う。時間をかけて、改革に取り組んでもらいたいと思う。
《参考記事》
「東電原子力改革委が初会合 危機対応 米国流を導入」日本経済新聞2012年10月13日朝刊
「原発事故『対処可能だった』東電タスクフォースが見解」朝日新聞デジタル
http://digital.asahi.com/articles/TKY201210120529.html
「原発テロ対策『B5b』松永前経産事務次官『記憶にない』」2012.5.16 19:49 産経ニュース
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120516/dst12051619500011-n1.htm
2012年8月31日金曜日
「震災関連死」~10都県で1632人に
復興庁が公表した調査によると、福島県内では、「震災関連死」のうち、避難所に移動する際の疲労が、原因の過半数を占めていることがわかった。
今年3月末時点で、東日本大震災をきっかけとした「震災関連死」と認定された人は、10都県で1632人にのぼった。このうち、福島県は761人、岩手、宮城両県は829人で、3県合計で97%を占めた。復興庁は、この3県の18市町村から1263人を選んで、原因を分析した。
原因別で、もっとも多かったのは、「避難所生活などでの肉体的疲労・精神的疲労」で、福島県は433人(59%)、岩手宮城両県は205人(39%)だった。
特に、福島県では、「避難所などへの移動中の肉体・精神的疲労」の380人(52%)と、岩手・宮城両県の21人に比べて非常に多いことがわかった。
原発事故の後、避難指示が拡大され、移動を繰り返さなくてはならなかったことが、大きな負担になったとみられている。復興庁は、「福島県は他県に比べ関連死者数が多い。原発事故に伴う避難などによる影響が大きい」と分析した。また、東京電力福島第一原発事故のストレスが直接の原因とされたのは福島、岩手、宮城の3県で34人に上っているという。
原発事故の後、事故の情報が乏しい中、避難を余儀なくされ、避難所の寒さや食料不足に耐えねばならなかった。その上、避難生活が終わり故郷に帰るという展望も持てないまま、疲労を重ねて行けば、体調もくずしかねない。
避難されている方々が一刻も早く帰郷できることを願うばかりだ。すぐに帰郷できないのならば、安心して生活できるよう、国や東京電力は、避難されている方々に仕事やゆったりとした温かな住まいを提供すべきだと思う。
《参考記事》
「原発事故の心労死34人 震災関連死 避難生活も負担に」朝日新聞デジタル2012年8月21日
2012年7月31日火曜日
被曝隠し対策、防護服に「確認窓」
報道によると、2011年12月、東京電力が福島第一原子力発電所事故の収束作業を請け負った建設会社が、警報機付き線量計(APD)を厚さ数ミリの鉛のカバーで覆って被曝線量を少なく見せかけていた問題で、東京電力は、胸の部分にビニール製で透明な「確認窓」のある防護服を導入すると発表した。10月から導入する。線量計に鉛カバーをつけるなどの不正があった場合に、外部から確認できるようにするものだという。
原発作業員は、年間の被曝の限度が決められていて、一定量被曝すると雇い止にされることがある。そのため、下請けの建設会社は放射線を遮る鉛のカバーで作業員の線量計を覆わせていた。
この問題は、厚生労働省が労働安全衛生法違反の疑いがあるとみて、調査を進めている。また、福島労働局などは、7月21日に第一原発内の関係先をたち入り検査した。
新たな作業服は、1日の被曝量が3ミリシーベルトを超える作業に携わる者に着用させるとしている。又、同様の不正がないかどうか、同原発で作業を請け負っている他の業者を調査することも決まっている。
政府や東京電力は、作業員の被曝の実態を解明して、今後の安全対策を講じてほしい。
《参考記事》
「被曝隠し対策、防護服の胸元透明に 東電10月から」2012年7月31日朝日新聞デジタル
ttp://digital.asahi.com/articles/TKY201207310774.html
原発作業員は、年間の被曝の限度が決められていて、一定量被曝すると雇い止にされることがある。そのため、下請けの建設会社は放射線を遮る鉛のカバーで作業員の線量計を覆わせていた。
この問題は、厚生労働省が労働安全衛生法違反の疑いがあるとみて、調査を進めている。また、福島労働局などは、7月21日に第一原発内の関係先をたち入り検査した。
新たな作業服は、1日の被曝量が3ミリシーベルトを超える作業に携わる者に着用させるとしている。又、同様の不正がないかどうか、同原発で作業を請け負っている他の業者を調査することも決まっている。
政府や東京電力は、作業員の被曝の実態を解明して、今後の安全対策を講じてほしい。
《参考記事》
「被曝隠し対策、防護服の胸元透明に 東電10月から」2012年7月31日朝日新聞デジタル
ttp://digital.asahi.com/articles/TKY201207310774.html
2012年7月29日日曜日
「命の現場」の視点~柳田邦男氏のことば
今月16日、名古屋市内で、今後のエネルギー政策について、政府の第3回意見聴取会が開かれた。発電量に占める将来の原発比率について、政府が国民の意見を直接聞くものだが、発言者の中に中部電力の現役の原発担当の課長が含まれていた。
報道によると、中部電力の課長は、個人としての意見と断りながら、
「福島第一原発事故で放射能の直接的影響で亡くなった人は一人もいない」「原発をなくせば経済や消費が落ち込み、日本が衰退する」と述べ、「(政府)は、原子力のリスクを過大に評価している」とのべたという。
たしかに、直接放射能に影響で誰かが亡くなったという報道は見聞きしない。しかし、直接的な死者数では、今回の原発事故の影響をとらえることができないのではないだろうか。
原発事故によって、大量の放射性物質が放出されたために、周辺の住民や病院の患者や福祉施設に入所する人たちが、緊急に避難させられた。そして、県や自衛隊や警察による搬送中だけでも、高齢の重症患者15人が亡くなっているという。
又、復興庁の震災関連死に関する検討会の調査では、福島県内の災害関連死者数は、今年3月末現在で761人にのぼる。そして、その多くが原発事故による避難者とみられている。
避難所への移動中の肉体的・精神的疲労や避難所における生活の肉体的・精神的疲労が、死亡原因として圧倒的に多いことがわかっている。
このような死亡者数という明らかになった数字だけでは、その被害の実態は把握できないだろうと思う。住み慣れた町や村を離れて、遠くの慣れない土地で暮らすストレスや将来への不安ははかりしれないものだ。
発言した中部電力の課長には、この被害の現場に身をおいて問題を直視しようとする発想がないと、柳田邦男氏は指摘する。柳田氏は、政府の福島第一原発事故調査委員会やJR福知山線脱線事故調査報告書の検討会の委員の一人として、事故調査にあたってきた。
事故から1年以上たっても、避難生活を余儀なくされている人は、約16万人にのぼるという。柳田氏は、その避難している人の一人がもし自分の親だったらと、被害に遭っている人々に寄りそう潤いのある目を、官僚や公共性の強い企業人には持ってほしい、そうしないと国民の命を守ることはできないと訴える。
そして、柳田氏は「原発はプラントの安全性だけで成り立つのではない、地域の人々の命や生活の安全を不可欠の条件とする社会システムなのだという意識」が、電力会社には希薄なのではないかともいう。
住民や被害者の視点から、原発の安全性を徹底的に検証してこそ、政府や電力会社は国民の信頼を得られるのだと、気づいてほしい。
《参考記事》
○「『命の現場』の視点で検証を 柳田邦男」毎日新聞 2012年07月23日 東京朝刊6面
○「死因最多は『避難生活の疲れ』 震災関連死の調査公表」2012年7月13日03時00分朝日新聞http://digital.asahi.com/articles/TKY201207120671.html
○「また電力社員が発言 名古屋聴取会」2012年7月17日 東京新聞朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071702000092.html
報道によると、中部電力の課長は、個人としての意見と断りながら、
「福島第一原発事故で放射能の直接的影響で亡くなった人は一人もいない」「原発をなくせば経済や消費が落ち込み、日本が衰退する」と述べ、「(政府)は、原子力のリスクを過大に評価している」とのべたという。
たしかに、直接放射能に影響で誰かが亡くなったという報道は見聞きしない。しかし、直接的な死者数では、今回の原発事故の影響をとらえることができないのではないだろうか。
原発事故によって、大量の放射性物質が放出されたために、周辺の住民や病院の患者や福祉施設に入所する人たちが、緊急に避難させられた。そして、県や自衛隊や警察による搬送中だけでも、高齢の重症患者15人が亡くなっているという。
又、復興庁の震災関連死に関する検討会の調査では、福島県内の災害関連死者数は、今年3月末現在で761人にのぼる。そして、その多くが原発事故による避難者とみられている。
避難所への移動中の肉体的・精神的疲労や避難所における生活の肉体的・精神的疲労が、死亡原因として圧倒的に多いことがわかっている。
このような死亡者数という明らかになった数字だけでは、その被害の実態は把握できないだろうと思う。住み慣れた町や村を離れて、遠くの慣れない土地で暮らすストレスや将来への不安ははかりしれないものだ。
発言した中部電力の課長には、この被害の現場に身をおいて問題を直視しようとする発想がないと、柳田邦男氏は指摘する。柳田氏は、政府の福島第一原発事故調査委員会やJR福知山線脱線事故調査報告書の検討会の委員の一人として、事故調査にあたってきた。
事故から1年以上たっても、避難生活を余儀なくされている人は、約16万人にのぼるという。柳田氏は、その避難している人の一人がもし自分の親だったらと、被害に遭っている人々に寄りそう潤いのある目を、官僚や公共性の強い企業人には持ってほしい、そうしないと国民の命を守ることはできないと訴える。
そして、柳田氏は「原発はプラントの安全性だけで成り立つのではない、地域の人々の命や生活の安全を不可欠の条件とする社会システムなのだという意識」が、電力会社には希薄なのではないかともいう。
住民や被害者の視点から、原発の安全性を徹底的に検証してこそ、政府や電力会社は国民の信頼を得られるのだと、気づいてほしい。
《参考記事》
○「『命の現場』の視点で検証を 柳田邦男」毎日新聞 2012年07月23日 東京朝刊6面
○「死因最多は『避難生活の疲れ』 震災関連死の調査公表」2012年7月13日03時00分朝日新聞http://digital.asahi.com/articles/TKY201207120671.html
○「また電力社員が発言 名古屋聴取会」2012年7月17日 東京新聞朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012071702000092.html
2012年4月30日月曜日
チェルノブイリ事故から26年~新シェルターの建設へ
4月26日、旧ソビエト連邦ウクライナのチェルノブイリ原子力発電所で、放射性物質を封じ込めるため、新しいシェルターの組み立てが始まった。
チェルノブイリ原発を覆う「石棺」が老朽化したため、汚染された水や粉じんが漏れ出ていた。その対策として、3年でシェルターの完成を目指す。そして、原子力発電所の解体や、溶け出した核燃料を取り出すには、100年近くかかるという。
事故から26年がたつ4月26日、新たなシェルターをつくる工事が始まった。シェルターはかまぼこ型で、鉄骨の骨組みにパネルを組み合わせる。高さ105m、幅257mになるという。
隣接する敷地で組み立てられ、その後、特製のレール上を滑らせて、事故を起こした4号炉にかぶせる。耐用年数は100年といわれる。完成は、2015年となる予定で、原発の解体はその5年後に始め、約10年で終わる計画だという。高熱で溶けた核燃料などの物質を摘出するには、今から30年後に着手し、60年ほどかかるという。
シェルターの建設費は、はじめの予想の2倍近い約15億ユーロ(約1620億円)で、欧州復興開発銀行の基金などでまかなわれる。東京電力福島第一原発の事故をきっかけに、チェルノブイリ原発が再び注目を集め、欧州連合やロシア、米国などが拠出を増やし、シェルターの建設が始まった。
事故を起こした原発の解体や溶けた核燃料をとりだすには、なんと長い年月がかかることだろう。
しかし、ウクライナの首相は、原発の価格は太陽光発電の50分の1だとして、その経済性を理由に、原発の利用を続けるとしている。
《参考記事》
チェルノブイリ原発を覆う「石棺」が老朽化したため、汚染された水や粉じんが漏れ出ていた。その対策として、3年でシェルターの完成を目指す。そして、原子力発電所の解体や、溶け出した核燃料を取り出すには、100年近くかかるという。
事故から26年がたつ4月26日、新たなシェルターをつくる工事が始まった。シェルターはかまぼこ型で、鉄骨の骨組みにパネルを組み合わせる。高さ105m、幅257mになるという。
隣接する敷地で組み立てられ、その後、特製のレール上を滑らせて、事故を起こした4号炉にかぶせる。耐用年数は100年といわれる。完成は、2015年となる予定で、原発の解体はその5年後に始め、約10年で終わる計画だという。高熱で溶けた核燃料などの物質を摘出するには、今から30年後に着手し、60年ほどかかるという。
シェルターの建設費は、はじめの予想の2倍近い約15億ユーロ(約1620億円)で、欧州復興開発銀行の基金などでまかなわれる。東京電力福島第一原発の事故をきっかけに、チェルノブイリ原発が再び注目を集め、欧州連合やロシア、米国などが拠出を増やし、シェルターの建設が始まった。
事故を起こした原発の解体や溶けた核燃料をとりだすには、なんと長い年月がかかることだろう。
しかし、ウクライナの首相は、原発の価格は太陽光発電の50分の1だとして、その経済性を理由に、原発の利用を続けるとしている。
《参考記事》
「チェルノブイリ原発、新たな『石棺』着工 老朽化対策で」 朝日新聞4月26日
http://digital.asahi.com/articles/TKY201204260516.html2012年2月22日水曜日
アメリカ原子力規制委員会、メルトダウンを想定して対応
報道によると、21日アメリカの原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所の事故発生直後、委員会内部で行ったやり取りを記録した議事録を公開した。
この中で、アメリカ当局が、事故発生から5日後には、最悪の事態を想定すると、1号機から3号機まですべてメルトダウンする可能性もあるとして、日本政府が付近の住民に出した避難・屋内退避指示よりも広い範囲の勧告を行うよう提起していたことがわかった。
21日、アメリカ原子力規制委員会は、東日本大震災が発生した昨年3月11日から、10日間にわたる委員会内部の緊急会議のやりとりを記録した3000ページ以上におよぶ議事録を公表した。
福島第1原発の敷地周辺から、放射性セシウムが検出されたことから、同委員会は原子炉内部で部分的な炉心損傷が起きている可能性があるとして、幹部が避難勧告を発電所から半径50マイル(約80km)に出すべきではないかと委員会に進言していることがわかったという。
また、議事録では、同委員会のヤッコ委員長と日本に派遣された担当官とのやりとりが記され、日本に滞在するアメリカ人の避難について検討していたことがわかるという。
アメリカの福島第1原発事故直後の対応が詳細に記されているということだが、先日、日本の政府が議事録を作成していなかったことと比べると、驚く。日本では、原子力災害対策本部などの議事録が作成されていないため、政府の事故直後の対応がどうだったのか、検証できない。これから、事故直後のメモなどを参考にして議事録を作成するということだが、メモでは、細かなところが不明確になりかねない。
原発事故に関するさまざまな会議には、記録をとるための人員を配置して、やりとりを正確に記録してほしいと思う。事故にどう対応したのかを検証することは、今後同じような事故を防ぐために役に立つと思う。
《参考記事》
「米当局 メルトダウンを想定して対応」NHKニュース2月22日 19時30分
K10031999211_1202221928_1202221かkっかっこhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20120222/k10013199921000.html
『「必要なのは水、水だ」 米、福島原発事故時の対応公開 』2012年2月22日21時57分
http://www.asahi.com/international/update/0222/TKY201202220646.html
この中で、アメリカ当局が、事故発生から5日後には、最悪の事態を想定すると、1号機から3号機まですべてメルトダウンする可能性もあるとして、日本政府が付近の住民に出した避難・屋内退避指示よりも広い範囲の勧告を行うよう提起していたことがわかった。
21日、アメリカ原子力規制委員会は、東日本大震災が発生した昨年3月11日から、10日間にわたる委員会内部の緊急会議のやりとりを記録した3000ページ以上におよぶ議事録を公表した。
福島第1原発の敷地周辺から、放射性セシウムが検出されたことから、同委員会は原子炉内部で部分的な炉心損傷が起きている可能性があるとして、幹部が避難勧告を発電所から半径50マイル(約80km)に出すべきではないかと委員会に進言していることがわかったという。
また、議事録では、同委員会のヤッコ委員長と日本に派遣された担当官とのやりとりが記され、日本に滞在するアメリカ人の避難について検討していたことがわかるという。
アメリカの福島第1原発事故直後の対応が詳細に記されているということだが、先日、日本の政府が議事録を作成していなかったことと比べると、驚く。日本では、原子力災害対策本部などの議事録が作成されていないため、政府の事故直後の対応がどうだったのか、検証できない。これから、事故直後のメモなどを参考にして議事録を作成するということだが、メモでは、細かなところが不明確になりかねない。
原発事故に関するさまざまな会議には、記録をとるための人員を配置して、やりとりを正確に記録してほしいと思う。事故にどう対応したのかを検証することは、今後同じような事故を防ぐために役に立つと思う。
《参考記事》
「米当局 メルトダウンを想定して対応」NHKニュース2月22日 19時30分
K10031999211_1202221928_1202221かkっかっこhttp://www3.nhk.or.jp/news/html/20120222/k10013199921000.html
『「必要なのは水、水だ」 米、福島原発事故時の対応公開 』2012年2月22日21時57分
http://www.asahi.com/international/update/0222/TKY201202220646.html
2012年2月1日水曜日
阪神大震災でも議事録作成せず
報道によると、阪神大震災など過去の大災害の際に設置された非常災害対策本部の会議でも、議事録や議事概要が作成されていないことが、内閣府防災担当の資料でわかった。
昨年4月の公文書管理法の施行前とはいえ、自民社会さきがけ政権や自民公明政権の時代から、記録が残されていないことがわかった。公文書管理法では、政策決定の過程が確かめられるよう、会議の文書作成を義務付けている。
非常災害対策本部は、国土庁長官(当時)や防災相トップが務める。1995年の阪神大震災、2000年三宅島噴火、2004年新潟県中越地震など7回設置された。いずれも議事録や議事概要がなかった。阪神大震災では、首相の緊急対策本部も設置されたが、この会議の議事録や議事概要もないことがわかった。
会議で決定した事項や各省庁からの報告資料は残っているが、詳細な発言のメモはなくこれらの会議の議事録の復元は困難だということだ。
また、国土交通省も、東日本大震災で設置した三つの会議の議事録を作成していなかったことを明らかにし、昨年3月11日から11月28日まで62回開いていた会議の議事録を、メモなどをもとに作成するという。
災害時の対応がどうだったのか後から検証し、今後の対策に役立てられるよう、記録をとることは何よりも大切なはず。政府の重要な政策決定の過程が記録されず、会議の内容が公開されないのは、国民に対する「背任行為」(福島県双葉町井戸川克隆町長の発言)と批判されても仕方ない。
《参考記事》
「阪神大震災でも議事録つくらず 防災相トップの対策本部」 朝日新聞2012年01月31日
http://www.asahi.com/politics/update/0131/TKY201201310641.html
昨年4月の公文書管理法の施行前とはいえ、自民社会さきがけ政権や自民公明政権の時代から、記録が残されていないことがわかった。公文書管理法では、政策決定の過程が確かめられるよう、会議の文書作成を義務付けている。
非常災害対策本部は、国土庁長官(当時)や防災相トップが務める。1995年の阪神大震災、2000年三宅島噴火、2004年新潟県中越地震など7回設置された。いずれも議事録や議事概要がなかった。阪神大震災では、首相の緊急対策本部も設置されたが、この会議の議事録や議事概要もないことがわかった。
会議で決定した事項や各省庁からの報告資料は残っているが、詳細な発言のメモはなくこれらの会議の議事録の復元は困難だということだ。
また、国土交通省も、東日本大震災で設置した三つの会議の議事録を作成していなかったことを明らかにし、昨年3月11日から11月28日まで62回開いていた会議の議事録を、メモなどをもとに作成するという。
災害時の対応がどうだったのか後から検証し、今後の対策に役立てられるよう、記録をとることは何よりも大切なはず。政府の重要な政策決定の過程が記録されず、会議の内容が公開されないのは、国民に対する「背任行為」(福島県双葉町井戸川克隆町長の発言)と批判されても仕方ない。
《参考記事》
「阪神大震災でも議事録つくらず 防災相トップの対策本部」 朝日新聞2012年01月31日
http://www.asahi.com/politics/update/0131/TKY201201310641.html
2012年1月23日月曜日
政府「原子力災害対策本部」、議事録作成せず
報道によると、東京電力福島第一原子力発電所の事故について、避難区域や除染の方法など重要な決定を行ってきた政府の「原子力災害対策本部」の議事録が作成されていなかったことがわかった。
政府の「原子力災害対策本部」は、総理大臣を本部長として、経済産業相はじめ、全閣僚をメンバーとして、原発事故当日の昨年3月11日に設けられた。避難区域や除染の基本方針、農作物の出荷制限など原発事故をめぐる重要な決定を行ってきた。NHKでは、昨年11月、それまでに開かれた21回の会議について、「議事録や内容をまとめた資料など」の情報公開請求を行った。しかし、公開されたのは、議題を記した1回の会議について、1ページの「議事次第」だけで、議論の中身を記した議事録は作成されていないことがわかった。
NHKの取材に対して、原子力災害対策本部の事務局を務めている原子力安全・保安院の担当者は、「業務が忙しくて議事録を作成できなかった」と説明しているという。
公文書管理法は、国民への説明義務を果たすこと、政府の意思決定の過程を検証できるよう、重要な会議の記録を残すよう、定めている。公文書の管理を担当する内閣府は、原子力安全・保安院の担当者から、聞き取りを行などして、経緯を調べている。
将来、同じ失敗を繰り返さないために、いつどのような決定がなされたのか、記録に残し、検討していくことが必要だと思う。早急に、議事録を作成するよう、検討すべきだと思う。
《参考記事》
「政府の原災本部 議事録を作らず」NHKニュース2012年1月22日 17時44分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120122/k10015450241000.html
「官房長官 原発議事録の作成を」NHKニュース 2012年1月23日 13時43分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120123/t10015463821000.html
政府の「原子力災害対策本部」は、総理大臣を本部長として、経済産業相はじめ、全閣僚をメンバーとして、原発事故当日の昨年3月11日に設けられた。避難区域や除染の基本方針、農作物の出荷制限など原発事故をめぐる重要な決定を行ってきた。NHKでは、昨年11月、それまでに開かれた21回の会議について、「議事録や内容をまとめた資料など」の情報公開請求を行った。しかし、公開されたのは、議題を記した1回の会議について、1ページの「議事次第」だけで、議論の中身を記した議事録は作成されていないことがわかった。
NHKの取材に対して、原子力災害対策本部の事務局を務めている原子力安全・保安院の担当者は、「業務が忙しくて議事録を作成できなかった」と説明しているという。
公文書管理法は、国民への説明義務を果たすこと、政府の意思決定の過程を検証できるよう、重要な会議の記録を残すよう、定めている。公文書の管理を担当する内閣府は、原子力安全・保安院の担当者から、聞き取りを行などして、経緯を調べている。
将来、同じ失敗を繰り返さないために、いつどのような決定がなされたのか、記録に残し、検討していくことが必要だと思う。早急に、議事録を作成するよう、検討すべきだと思う。
《参考記事》
「政府の原災本部 議事録を作らず」NHKニュース2012年1月22日 17時44分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120122/k10015450241000.html
「官房長官 原発議事録の作成を」NHKニュース 2012年1月23日 13時43分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120123/t10015463821000.html
2012年1月17日火曜日
新築マンションで、高い放射線量
報道によると、15日、福島県二本松市は、昨年7月市内に完成した3階建ての賃貸マンションの1階室内で、屋外よりも高い毎時1マイクロ・シーベルトを超える放射線量を計測したと発表。東京電力福島第一原発事故で出た放射性物質で汚染されたコンクリートが使われていたことがわかった。
同原発事故で計画的避難区域になった福島県浪江町のエリアにある採石場の砕石を原料とするコンクリートが使われていた。原発事故後も、この採石場からは、事故後も計画的避難区域に指定される4月22日まで出荷を続け、福島県内の19社に合計約5200トンの砕石が出荷された。このうち、マンションにコンクリを納入した二本松市の会社からは県内の百数十社に販売され、道路工事など、数百カ所の工事に使われたという。経済産業省などが最終販売先を調べている。
マンション1階の室内に24時間滞在すると仮定すると、年間の線量は10ミリシーベルト前後になるという。マンションには原発事故で避難している人たちが多く住んでいる。二本松市は、1階の4世帯には転居してもらう方向で国や県などと協議する。
17日、枝野経済産業相は閣議後の記者会見で、「発表まで時間がかかたのは事実で、残念」と述べ、対応が迅速さに欠けていたことを認めた。
昨年12月29日、同省に二本松市から「マンション1階で高い放射線量が計測された」と内閣府を通じて連絡があった。線量が高かったのは1階部分だけだったため、コンクリートが原因と判断せず、本格的に調査を始めたのは、市側から「砕石を用いたコンクリートの可能性が高い」と報告を受けた今月6日からで、公表は15日だった。
枝野経済産業相は「少しでも詳細な情報がほしいという当事者の思いを受け止めなくていかねばならない」と述べたという。又、前田国土交通相はマンション1階部分の住民支援について、「くぁりの住居の手当ても含め、できるだけのことをしたい」と述べたという。
原発事故後、放射性物質がどのように拡散していくのか、気象条件などを加味して予測するシステム「SPEEDI(スピーディ)」などがありながら、住民の避難指示などにこれらの情報が十分いかされなかったことがこのような事態を招いたともいえる。放射性物質に汚染された大量の砕石がどこにどのように使われたのか、早急に調査して対策を講じてほしい。
《参考記事》
「新築マンションに浪江の砕石、高い放射線量」(2012年1月16日08時17分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20120115-OYT1T00582.htm
「汚染コンクリの対応、迅速さ欠いた…枝野経産相」(2012年1月17日13時01分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120117-OYT1T00612.htm
同原発事故で計画的避難区域になった福島県浪江町のエリアにある採石場の砕石を原料とするコンクリートが使われていた。原発事故後も、この採石場からは、事故後も計画的避難区域に指定される4月22日まで出荷を続け、福島県内の19社に合計約5200トンの砕石が出荷された。このうち、マンションにコンクリを納入した二本松市の会社からは県内の百数十社に販売され、道路工事など、数百カ所の工事に使われたという。経済産業省などが最終販売先を調べている。
マンション1階の室内に24時間滞在すると仮定すると、年間の線量は10ミリシーベルト前後になるという。マンションには原発事故で避難している人たちが多く住んでいる。二本松市は、1階の4世帯には転居してもらう方向で国や県などと協議する。
17日、枝野経済産業相は閣議後の記者会見で、「発表まで時間がかかたのは事実で、残念」と述べ、対応が迅速さに欠けていたことを認めた。
昨年12月29日、同省に二本松市から「マンション1階で高い放射線量が計測された」と内閣府を通じて連絡があった。線量が高かったのは1階部分だけだったため、コンクリートが原因と判断せず、本格的に調査を始めたのは、市側から「砕石を用いたコンクリートの可能性が高い」と報告を受けた今月6日からで、公表は15日だった。
枝野経済産業相は「少しでも詳細な情報がほしいという当事者の思いを受け止めなくていかねばならない」と述べたという。又、前田国土交通相はマンション1階部分の住民支援について、「くぁりの住居の手当ても含め、できるだけのことをしたい」と述べたという。
原発事故後、放射性物質がどのように拡散していくのか、気象条件などを加味して予測するシステム「SPEEDI(スピーディ)」などがありながら、住民の避難指示などにこれらの情報が十分いかされなかったことがこのような事態を招いたともいえる。放射性物質に汚染された大量の砕石がどこにどのように使われたのか、早急に調査して対策を講じてほしい。
《参考記事》
「新築マンションに浪江の砕石、高い放射線量」(2012年1月16日08時17分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20110316-866921/news/20120115-OYT1T00582.htm
「汚染コンクリの対応、迅速さ欠いた…枝野経産相」(2012年1月17日13時01分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120117-OYT1T00612.htm
2011年11月15日火曜日
放射性物質の拡散、西日本や北海道にも
報道によると、東京電力福島第1原子力発電所の事故で、大気中に放出された放射性物質は、西日本や北海道にも拡散しているという解析結果が日米欧の研究チームによってまとめられ、アメリカ科学アカデミー紀要電子版に発表されることがわかった。
研究では、文部科学省は、汚染の広がりは、長野・群馬県境でとどまったとの見解をしめしたが、以西でも「わずかだが沈着している可能性がある」と指摘しているという。
アメリカ宇宙研究大学連合の安平哲平研究員らの研究チームは、汚染物質の拡散を20キロ四方で計算するシステムを使い、事故後の天候や雨を加味してシミュレーションし、文科省の測定値を補正して3月20日から4月19日までの沈着量を算出した。分布状況は、文科省の観測傾向と一致したが、岐阜県や中国・四国地方の山間部で、原発由来の放射性物質が沈着している可能性が示されたという。また、北海道にも広がりを見せている。
研究チームは、ただちに人体への影響がある量ではなく、除染が必要なレベルではないとするものの、放射性物質が最も多く放出されたとみられる3月19日までのデータがないため、解析の対象に含まれていないため、実際の沈着量は見積もりよりも多めの可能性が高いとしている。
もっとも拡散量が多かったとみられる時期のデータがないため、このシミュレーションの沈着量は少ない可能性があるという。場所によっては、放射性物質が集まり溜まっているところもあるかもしれない。政府は、全国の都道府県でより詳細な土壌の調査と分析をしてほしい。
《参考記事》
「福島原発のセシウム拡散状況、研究チームがシミュレーション」
2011.11.15 Tue posted at: 09:11 JST (CNN)
http://www.cnn.co.jp/world/30004587.html
研究では、文部科学省は、汚染の広がりは、長野・群馬県境でとどまったとの見解をしめしたが、以西でも「わずかだが沈着している可能性がある」と指摘しているという。
アメリカ宇宙研究大学連合の安平哲平研究員らの研究チームは、汚染物質の拡散を20キロ四方で計算するシステムを使い、事故後の天候や雨を加味してシミュレーションし、文科省の測定値を補正して3月20日から4月19日までの沈着量を算出した。分布状況は、文科省の観測傾向と一致したが、岐阜県や中国・四国地方の山間部で、原発由来の放射性物質が沈着している可能性が示されたという。また、北海道にも広がりを見せている。
研究チームは、ただちに人体への影響がある量ではなく、除染が必要なレベルではないとするものの、放射性物質が最も多く放出されたとみられる3月19日までのデータがないため、解析の対象に含まれていないため、実際の沈着量は見積もりよりも多めの可能性が高いとしている。
もっとも拡散量が多かったとみられる時期のデータがないため、このシミュレーションの沈着量は少ない可能性があるという。場所によっては、放射性物質が集まり溜まっているところもあるかもしれない。政府は、全国の都道府県でより詳細な土壌の調査と分析をしてほしい。
《参考記事》
「福島原発のセシウム拡散状況、研究チームがシミュレーション」
2011.11.15 Tue posted at: 09:11 JST (CNN)
http://www.cnn.co.jp/world/30004587.html
2011年10月28日金曜日
被曝おさえるヨウ素剤服用、指示に遅れ
報道によると、原子力安全委員会が、甲状腺の被曝を抑える効果のある安定ヨウ素剤を服用するよう、政府の原子力災害対策本部に助言したことが生かされず、同本部から自治体への指示が3日後の3月16日に遅れた可能性のあることがわかった。
現行の指針では、ヨウ素剤の服用は同安全委の意見を参考に、福島県にある現地災害対策本部が指示をすることになっているという。
福島第1原発の事故で、 原子力安全委員会は、1号機で爆発のあった翌日の3月13日未明に、政府の緊急災害対策本部に電話で助言をし、その後ファクスで2回ほどやりとりをした。
同安全委は、人体への放射性物質付着を検査し、1万cpm(1分当たりの放射線測定値)以上の場合は服用すると助言した。
しかし、政府対策本部の経産省原子力安全・保安院原子力防災課長は、この助言が書かれたファクスの紙自体が確認できていないと反論しており、実際の服用指示が出されたのは、原発から半径20キロ圏内の避難がほとんど済んだ16日になったという。
福島県によると、3月13日以降、これまでに検査した約23万人のうち、1万3千cpm以上は約900人
いる。大半が3月20日までに検査した結果だという。もし、服用の指示が迅速で、住民がヨウ素剤を早く服用していれば、14日、15日に福島第1原発で起きた爆発の被曝をおさえることができたかもしれない。
保安院は、原発周辺自治体で、ヨウ素剤が配布されたのか、住民に服用されているのか、実態を把握していない。
政府の福島原発の事故・検証委員会もこれらの経緯を調べる予定だという。
《参考記事》
「ヨウ素剤服用指示に遅れ 災害対策本部、900人に助言届かず」中国新聞2011年10月26日
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201110260171.html
「原発事故時、ヨウ素剤服用の助言900人に届かず」朝日新聞2011年10月26日
http://www.asahi.com/national/update/1026/TKY201110250743.html
現行の指針では、ヨウ素剤の服用は同安全委の意見を参考に、福島県にある現地災害対策本部が指示をすることになっているという。
福島第1原発の事故で、 原子力安全委員会は、1号機で爆発のあった翌日の3月13日未明に、政府の緊急災害対策本部に電話で助言をし、その後ファクスで2回ほどやりとりをした。
同安全委は、人体への放射性物質付着を検査し、1万cpm(1分当たりの放射線測定値)以上の場合は服用すると助言した。
しかし、政府対策本部の経産省原子力安全・保安院原子力防災課長は、この助言が書かれたファクスの紙自体が確認できていないと反論しており、実際の服用指示が出されたのは、原発から半径20キロ圏内の避難がほとんど済んだ16日になったという。
福島県によると、3月13日以降、これまでに検査した約23万人のうち、1万3千cpm以上は約900人
いる。大半が3月20日までに検査した結果だという。もし、服用の指示が迅速で、住民がヨウ素剤を早く服用していれば、14日、15日に福島第1原発で起きた爆発の被曝をおさえることができたかもしれない。
保安院は、原発周辺自治体で、ヨウ素剤が配布されたのか、住民に服用されているのか、実態を把握していない。
政府の福島原発の事故・検証委員会もこれらの経緯を調べる予定だという。
《参考記事》
「ヨウ素剤服用指示に遅れ 災害対策本部、900人に助言届かず」中国新聞2011年10月26日
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201110260171.html
「原発事故時、ヨウ素剤服用の助言900人に届かず」朝日新聞2011年10月26日
http://www.asahi.com/national/update/1026/TKY201110250743.html
2011年10月13日木曜日
東京世田谷で、高い放射線量を検出
報道によると、12日、世田谷区は、世田谷区弦巻で、周辺よりも高い放射線量が検出されたと発表した。最大毎時2.7マイクロシーベルト、一日に8時間屋外・16時間屋内にいたとして、年間の被曝線量に換算すると、14ミリシーベルトとなった。国が避難を促す基準となる年間被曝線量20ミリシーベルトよりは低い。しかし、文部科学省が、福島県内の学校の校庭の安全の目安として設定している毎時1マイクロシーベルトの2.7倍に当たる。
区は、この区道を圧力洗浄した後、線量を計測したが、線量は下がらなかった。区は原因は分からないとしているが、区道に接した塀の木の葉を採取して、放射性物質が付着していないかなどを調べる。また、区は、今月下旬から来月にかけて、区内にある公園258か所の砂場なども、空間放射線量を測定することを決めた。
世田谷区だけでなく、各地で、住民らの測定で、放射線量の高い地点がみつかっている。
区など、各地の自治体は、子どもの安全を確保するため、放射線量が高いところがないかどうか専門業者に調査してもらい、高いところがあれば、早急に除染作業に取り組んでほしい。
《追記》2011年10月13日
13日、世田谷区は、弦巻の区道に隣接する民家側から高い放射線量を検出したことから、所有者の承諾を得て、この民家の放射線量を計測した。その結果、民家の床下から高い放射線量を計測、床下にあった瓶から高い放射線量を計測したことから、この瓶を文部科学省原子力安全管理課が調査することになった。
「世田谷の高線量:原発事故と無関係 住宅床下の瓶が発生源」2011年10月13日 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111014k0000m040083000c.html
《参考記事》
「世田谷区、さらに高い放射線量 地上1m、原因は不明」 2011/10/13 12:50 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011101301000297.html
区は、この区道を圧力洗浄した後、線量を計測したが、線量は下がらなかった。区は原因は分からないとしているが、区道に接した塀の木の葉を採取して、放射性物質が付着していないかなどを調べる。また、区は、今月下旬から来月にかけて、区内にある公園258か所の砂場なども、空間放射線量を測定することを決めた。
世田谷区だけでなく、各地で、住民らの測定で、放射線量の高い地点がみつかっている。
区など、各地の自治体は、子どもの安全を確保するため、放射線量が高いところがないかどうか専門業者に調査してもらい、高いところがあれば、早急に除染作業に取り組んでほしい。
《追記》2011年10月13日
13日、世田谷区は、弦巻の区道に隣接する民家側から高い放射線量を検出したことから、所有者の承諾を得て、この民家の放射線量を計測した。その結果、民家の床下から高い放射線量を計測、床下にあった瓶から高い放射線量を計測したことから、この瓶を文部科学省原子力安全管理課が調査することになった。
「世田谷の高線量:原発事故と無関係 住宅床下の瓶が発生源」2011年10月13日 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20111014k0000m040083000c.html
《参考記事》
「世田谷区、さらに高い放射線量 地上1m、原因は不明」 2011/10/13 12:50 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201110/CN2011101301000297.html
2011年10月5日水曜日
福島第一原子力発電所事故、損害賠償手続き開始
福島第一原子力発電所の事故から半年余りがすぎた。 報道によると、9月12日から、東京電力は、政府指示で避難した約6万世帯に損害賠償の請求用紙を送った。東京電力が送った請求用紙に、被害者が請求額などを記入し、東京電力が審査して被害者が同意すれば、賠償金が支払われるという。政府の原子力損害賠償紛争審査会が決めた中間指針にそった賠償方式だそうだが、いくつかの問題点が指摘されている。
まず、請求手続きが煩雑だという。請求書類は60ページで、その解説書は156ページもおよぶ。避難所生活を送る被害者にとって、解説を読んで記入するのは大変なことだと思う。
東京電力は、コールセンターなどの人員を増やして相談を受け付け、要望があれば、仮設住宅などにも、出向いて説明会を開くと言っているようだが、迅速に事務を行い、早く賠償することが大切だと思う。
今回の補償は事故から8月までで、9月以降は3ヶ月ごとに請求をうける。被害者が賠償額に同意できない場合は、紛争解決センターに仲介を求めることができる。それでも、合意できない場合は訴訟という道もある。
また、自主避難した人や自治体への補償は、賠償の基準がまだ決まっていないため、今回は手続きが開始できていない。
損害賠償の手続きは、まだ始まったばかり。原発事故の被害者の救済のために、東京電力は、一刻も早く、そして簡略な手続きに心がけてほしい。
《参考》
「東京電力株式会社が行う原発事故被害者への損害賠償手続に関する会長声明」
平成23年9月16日 日本弁護士連合会
《参考記事》
「原発賠償 被害者の救済に腐心せよ 」2011年9月22日 10:37 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/264629
まず、請求手続きが煩雑だという。請求書類は60ページで、その解説書は156ページもおよぶ。避難所生活を送る被害者にとって、解説を読んで記入するのは大変なことだと思う。
東京電力は、コールセンターなどの人員を増やして相談を受け付け、要望があれば、仮設住宅などにも、出向いて説明会を開くと言っているようだが、迅速に事務を行い、早く賠償することが大切だと思う。
今回の補償は事故から8月までで、9月以降は3ヶ月ごとに請求をうける。被害者が賠償額に同意できない場合は、紛争解決センターに仲介を求めることができる。それでも、合意できない場合は訴訟という道もある。
また、自主避難した人や自治体への補償は、賠償の基準がまだ決まっていないため、今回は手続きが開始できていない。
損害賠償の手続きは、まだ始まったばかり。原発事故の被害者の救済のために、東京電力は、一刻も早く、そして簡略な手続きに心がけてほしい。
《参考》
「東京電力株式会社が行う原発事故被害者への損害賠償手続に関する会長声明」
平成23年9月16日 日本弁護士連合会
《参考記事》
「原発賠償 被害者の救済に腐心せよ 」2011年9月22日 10:37 西日本新聞朝刊
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/264629
2011年10月4日火曜日
福島県内の子ども、甲状腺機能に変化
報道によると、認定NPO法人日本チェルノブイリ連帯基金(JCF)と信州大学病院(ともに松本市)が、福島県内の子ども130人を対象として、この夏、健康調査を行った結果、10人(7.7%)の甲状腺機能に変化が見られたという。経過観察が必要と診断された。福島第一原発事故との関連性は明らかでないが、JCFは今後も継続的に検査が受けられるよう支援していく方針だという。
調査は、原発事故から逃れて茅野市に短期滞在していた子どものうち、希望者を対象に今年7月28日、8月4日、18日、25日に実施、医師の問診と血液検査、尿検査を行った。130人は73家族で、子どもは生後6カ月から16歳、平均年齢7.2歳だという。
今回の調査では、1人が甲状腺ホルモンが基準値を下回り、7人が甲状腺刺激ホルモンが基準値を上回った。甲状腺機能低下症と診断された例はなかった。
2人の男児(3歳と8歳)が、「サイログロブリン」の血中濃度が基準値をやや上回った。サイログロブリンは甲状腺ホルモンの合成に必要なタンパク質だそうで、甲状腺がんを発症した人の腫瘍マーカーにも使われる。また、甲状腺の腫瘍が産生したり、甲状腺の炎症で甲状腺組織が破壊されたりすると、血中濃度が高くなる。健康な人の血液中にも微量存在するという。
甲状腺が甲状腺ホルモンを合成する際には、ヨウ素を必要とする。原発事故で放出された放射性ヨウ素が、体内に取り込まれると、甲状腺に蓄積し、甲状腺がんや機能低下症を引き起こすとされる。旧ソビエト連邦のチェルノブイリでおきた原発事故の被災地では、事故から数年して、小児甲状腺がんが増えている。そのため、JCFの鎌田実理事長は、福島県内の子どもたちが、継続して定期的に検査が受けられるよう、支援する必要があると説く。
福島県内の子どもの中には、被曝している子どもがたくさんいるかもしれない。今後も長く、継続して検査や、必要な治療が受けられるよう、行政や東京電力は必要な対策を講じてほしいと思う。
《参考記事》
「10人の甲状腺機能に変化 福島の子130人健康調査 」信濃毎日新聞10月04日(火)
http://www.shinmai.co.jp/news/20111004/KT111003ATI090018000.html
調査は、原発事故から逃れて茅野市に短期滞在していた子どものうち、希望者を対象に今年7月28日、8月4日、18日、25日に実施、医師の問診と血液検査、尿検査を行った。130人は73家族で、子どもは生後6カ月から16歳、平均年齢7.2歳だという。
今回の調査では、1人が甲状腺ホルモンが基準値を下回り、7人が甲状腺刺激ホルモンが基準値を上回った。甲状腺機能低下症と診断された例はなかった。
2人の男児(3歳と8歳)が、「サイログロブリン」の血中濃度が基準値をやや上回った。サイログロブリンは甲状腺ホルモンの合成に必要なタンパク質だそうで、甲状腺がんを発症した人の腫瘍マーカーにも使われる。また、甲状腺の腫瘍が産生したり、甲状腺の炎症で甲状腺組織が破壊されたりすると、血中濃度が高くなる。健康な人の血液中にも微量存在するという。
甲状腺が甲状腺ホルモンを合成する際には、ヨウ素を必要とする。原発事故で放出された放射性ヨウ素が、体内に取り込まれると、甲状腺に蓄積し、甲状腺がんや機能低下症を引き起こすとされる。旧ソビエト連邦のチェルノブイリでおきた原発事故の被災地では、事故から数年して、小児甲状腺がんが増えている。そのため、JCFの鎌田実理事長は、福島県内の子どもたちが、継続して定期的に検査が受けられるよう、支援する必要があると説く。
福島県内の子どもの中には、被曝している子どもがたくさんいるかもしれない。今後も長く、継続して検査や、必要な治療が受けられるよう、行政や東京電力は必要な対策を講じてほしいと思う。
《参考記事》
「10人の甲状腺機能に変化 福島の子130人健康調査 」信濃毎日新聞10月04日(火)
http://www.shinmai.co.jp/news/20111004/KT111003ATI090018000.html
2011年9月19日月曜日
東京電力、黒塗りの資料を提出~福島原発事故
9月12日、東京電力は、衆院科学技術・イノベーション推進特別委員会(川内博史委員長)の求めに応じて、過酷事故(シビアアクシデント)に対する手順書の一部を開示した。
東京電力は、「1号機運転操作手順書(シビアアクシデント)」の表紙と目次、A4判計3枚を開示した。保安院を通じて、非公開の同委員会理事会に提出されたが、閲覧後東京電力の求めにより回収されたという。川内委員長によると、手順書は2003年7月1日に作成され、今年2月1日に改定されたと記されていた。目次の序文など50行のうち48行が黒塗りにされ、読めたのは目次の「消火系」「不活性ガス系」という単語だけで、内容は不明だという。
同委員会は、8月26日、保安院を通じて、東京電力に対して、過酷事故の手順書を提出するよう要請していたが、9月2日に提出された「事故時運転操作手順書」などは、過酷事故の手順書でないばかりか大半が黒塗りだった。東京電力は、「知的財産が含まれる」「安全確保・核物質防護上の問題が生じるおそれがある」という理由で、黒塗りにしていたが、同委員会は、再度過酷事故の手順書を提出するように要請していた。
しかし、今回提出された資料もまたほとんど黒塗りで、国会での事故の解明に支障をきたすことになるという。同委員会は、原子炉等規制法と電気事業法に基づく書類提出を求めることを決定、経済産業相に要請した。
この問題について記者に質問された枝野経済産業相は、「一定の公開について制約があることは十分承知している」と前置きした上で、「私は納得できるような説明は受けておりません」「黒塗りをして公表できないというのであれば、そのことについて国会関係者はもとより、国民の皆さんが納得できるような説明をする責任が東京電力にはある」と述べたという。
又、同委員会は、政府の福島原発事故調査・検証委員会(畑村洋太郎委員長)を訪問、同委員会として、事故原因の徹底検証などを求める要望書をわたした。
過酷事故(シビアアクシデント)に対する手順書がどの程度整備されていたのか、またどんな点が不十分だったのか検証することは、全国の原子力発電所の事故対策にとっても重要だと思う。東京電力は、国民の生命にとって重要な事故の資料をすみやかに提出して、事故原因の検証と事故の説明に努めるべきだと思う。
《参考記事》
「50行中48行黒塗り 東電、国会に原発事故手順書提出」朝日新聞2011年9月12日
http://www.asahi.com/national/update/0912/TKY201109120347.html
「東電の原発事故時手順書の"黒塗り"問題、枝野経産相『納得できる説明受けていない』」
ニコニコニュース(オリジナル) 2011年9月13日(火)12時23分配信
http://news.nicovideo.jp/watch/nw113629
東京電力は、「1号機運転操作手順書(シビアアクシデント)」の表紙と目次、A4判計3枚を開示した。保安院を通じて、非公開の同委員会理事会に提出されたが、閲覧後東京電力の求めにより回収されたという。川内委員長によると、手順書は2003年7月1日に作成され、今年2月1日に改定されたと記されていた。目次の序文など50行のうち48行が黒塗りにされ、読めたのは目次の「消火系」「不活性ガス系」という単語だけで、内容は不明だという。
同委員会は、8月26日、保安院を通じて、東京電力に対して、過酷事故の手順書を提出するよう要請していたが、9月2日に提出された「事故時運転操作手順書」などは、過酷事故の手順書でないばかりか大半が黒塗りだった。東京電力は、「知的財産が含まれる」「安全確保・核物質防護上の問題が生じるおそれがある」という理由で、黒塗りにしていたが、同委員会は、再度過酷事故の手順書を提出するように要請していた。
しかし、今回提出された資料もまたほとんど黒塗りで、国会での事故の解明に支障をきたすことになるという。同委員会は、原子炉等規制法と電気事業法に基づく書類提出を求めることを決定、経済産業相に要請した。
この問題について記者に質問された枝野経済産業相は、「一定の公開について制約があることは十分承知している」と前置きした上で、「私は納得できるような説明は受けておりません」「黒塗りをして公表できないというのであれば、そのことについて国会関係者はもとより、国民の皆さんが納得できるような説明をする責任が東京電力にはある」と述べたという。
又、同委員会は、政府の福島原発事故調査・検証委員会(畑村洋太郎委員長)を訪問、同委員会として、事故原因の徹底検証などを求める要望書をわたした。
過酷事故(シビアアクシデント)に対する手順書がどの程度整備されていたのか、またどんな点が不十分だったのか検証することは、全国の原子力発電所の事故対策にとっても重要だと思う。東京電力は、国民の生命にとって重要な事故の資料をすみやかに提出して、事故原因の検証と事故の説明に努めるべきだと思う。
《参考記事》
「50行中48行黒塗り 東電、国会に原発事故手順書提出」朝日新聞2011年9月12日
http://www.asahi.com/national/update/0912/TKY201109120347.html
「東電の原発事故時手順書の"黒塗り"問題、枝野経産相『納得できる説明受けていない』」
ニコニコニュース(オリジナル) 2011年9月13日(火)12時23分配信
http://news.nicovideo.jp/watch/nw113629
2011年8月24日水曜日
東京電力、高さ15mの津波を予測~福島第一原子力発電所
24日の報道によると、2008年春、東京電力が、福島第一原子力発電所で、同社の想定を上回る高さ15mを超える津波が遡上する可能性があると試算していたことがわかった。
しかし、「評価の必要がある」として、津波対策の強化には生かされなかったことがわかった。
東京電力によると、2002年7月文部科学省の地震調査研究推進本部が、房総沖を震源とする地震の発生確率などを公表したのを受けて、2008年に福島第一・第二両原子力発電所に到達する津波の高さを試算した。
明治三陸沖地震(1896年)と同程度の規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、試算。その結果、第一原子力発電所の取水口付近で、高さ8・4~10・2mの津波が到達、津波は陸上に遡上して、1~4号機では高さ15・7m、同5・6号機では高さ13・7mに達すると試算していた。
最大5・7mという設計上での想定を上回り、場所によって15・7mまで津波が駆け上がると見積もられた。
福島第一原子力発電所では、冷却に必要な海水ポンプが海面から高さ4mのところにある。また、原子炉建屋は、高さ10mのところにある。今回の津波は、建屋付近では15mを超えるところもあった。
この試算は、東日本大震災4日前の今年3月7日、経済産業省原子力安全・保安院に報告された。これらの事実について、東京電力も保安院も公表しなかった。10mを超す3月11日の津波については、「想定外だった」という説明を繰り返していた。
東京電力が想定できたことに対して何ら津波対策をとらずにいたこと、原子力安全・保安院が規制機関として何も対応しなかったことの責任は重いと思う。
《参考記事》
「東電、福島第一で高さ15mの津波予測していた」(2011年8月24日22時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110824-OYT1T00991.htm?from=any
「震災前に10メートル超の津波試算東電、福島第一で」朝日新聞2011年8月24日
http://www.asahi.com/national/update/0824/TKY201108240503.html
「 福島第1原発:10メートル超津波 東電、直前に試算報告」毎日新聞2011年8月24日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110825k0000m040070000c.html
しかし、「評価の必要がある」として、津波対策の強化には生かされなかったことがわかった。
東京電力によると、2002年7月文部科学省の地震調査研究推進本部が、房総沖を震源とする地震の発生確率などを公表したのを受けて、2008年に福島第一・第二両原子力発電所に到達する津波の高さを試算した。
明治三陸沖地震(1896年)と同程度の規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、試算。その結果、第一原子力発電所の取水口付近で、高さ8・4~10・2mの津波が到達、津波は陸上に遡上して、1~4号機では高さ15・7m、同5・6号機では高さ13・7mに達すると試算していた。
最大5・7mという設計上での想定を上回り、場所によって15・7mまで津波が駆け上がると見積もられた。
福島第一原子力発電所では、冷却に必要な海水ポンプが海面から高さ4mのところにある。また、原子炉建屋は、高さ10mのところにある。今回の津波は、建屋付近では15mを超えるところもあった。
この試算は、東日本大震災4日前の今年3月7日、経済産業省原子力安全・保安院に報告された。これらの事実について、東京電力も保安院も公表しなかった。10mを超す3月11日の津波については、「想定外だった」という説明を繰り返していた。
東京電力が想定できたことに対して何ら津波対策をとらずにいたこと、原子力安全・保安院が規制機関として何も対応しなかったことの責任は重いと思う。
《参考記事》
「東電、福島第一で高さ15mの津波予測していた」(2011年8月24日22時14分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110824-OYT1T00991.htm?from=any
「震災前に10メートル超の津波試算東電、福島第一で」朝日新聞2011年8月24日
http://www.asahi.com/national/update/0824/TKY201108240503.html
「 福島第1原発:10メートル超津波 東電、直前に試算報告」毎日新聞2011年8月24日
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110825k0000m040070000c.html
2011年8月7日日曜日
原爆投下から66年~広島平和宣言
66年前の8月6日、アメリカによって、広島に原子爆弾が投下された。広島市の平和記念公園では、原爆が投下された午前8時15分に合わせて、参加した市民らが黙とうした。
原爆碑には、この1年間、新たに死亡が確認された5785人の方の名簿が納められ、これまでに亡くなった原爆死没者の数は27万5230人になった。
今年4月に就任した松井一実市長は、被爆2世。松井市長は、被爆者から公募した体験を平和宣言の中に引用して、「被爆者は、さまざまな体験を通じて、原爆で犠牲となった方々の声や思いを胸に、核兵器のない世界を願い、毎日を懸命に生き抜いてきた」と、被爆者の方々の思いを代弁した。
そして、平和宣言により、被爆者の体験や平和への思いを世界の人々に伝え、世界の都市が2020年までに核兵器廃絶をめざすよう平和市長会議の輪を広めていくとした。
また、今年3月11日に起きた東日本大震災とその後起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故に触れ、「今なお続いている放射線の脅威は、被災者を始め多くの人々を不安に陥れ、原子力に対する国民の信頼を根底から崩してしま」ったと指摘した。
「核と人類は共存できない」との思いから「脱原発」を主張する人々、あるいは原子力管理の一層の厳格化とともに再生可能エネルギーの活用を訴える人々がいる現状を、政府は真摯に受け止め、早急にエネルギー政策を見直し、具体的な対応策を講じることももとめた。
平和記念式に出席した菅直人首相は、あいさつの中で、エネルギー政策について白紙から見直し、原子力についての「安全神話」を反省して、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のための抜本対策を講じるとともに、原発への依存度をさげ、「原発に依存しない社会」を目指していくと述べた。
いまだに放射能に苦しめられている被爆者の方々が、一刻も早く原爆症の認定を受け、十分な医療や福祉の援護を受けられるよう、政府にもとめるとともに、政府や東京電力には福島原子力発電所の事故が一刻も早く収束するよう、対策を進めてほしいと思う。
《参考》
「広島原爆の日:広島平和宣言(全文)」毎日新聞2011年8月6日http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110806dde007040053000c.html
《参考記事》
「 エネルギー政策見直しを要求 広島、原爆66年の式典」共同通信2011/08/06 13:18
http://www.47news.jp/CN/201108/CN2011080601000033.html
原爆碑には、この1年間、新たに死亡が確認された5785人の方の名簿が納められ、これまでに亡くなった原爆死没者の数は27万5230人になった。
今年4月に就任した松井一実市長は、被爆2世。松井市長は、被爆者から公募した体験を平和宣言の中に引用して、「被爆者は、さまざまな体験を通じて、原爆で犠牲となった方々の声や思いを胸に、核兵器のない世界を願い、毎日を懸命に生き抜いてきた」と、被爆者の方々の思いを代弁した。
そして、平和宣言により、被爆者の体験や平和への思いを世界の人々に伝え、世界の都市が2020年までに核兵器廃絶をめざすよう平和市長会議の輪を広めていくとした。
また、今年3月11日に起きた東日本大震災とその後起きた東京電力福島第一原子力発電所の事故に触れ、「今なお続いている放射線の脅威は、被災者を始め多くの人々を不安に陥れ、原子力に対する国民の信頼を根底から崩してしま」ったと指摘した。
「核と人類は共存できない」との思いから「脱原発」を主張する人々、あるいは原子力管理の一層の厳格化とともに再生可能エネルギーの活用を訴える人々がいる現状を、政府は真摯に受け止め、早急にエネルギー政策を見直し、具体的な対応策を講じることももとめた。
平和記念式に出席した菅直人首相は、あいさつの中で、エネルギー政策について白紙から見直し、原子力についての「安全神話」を反省して、事故原因の徹底的な検証と安全性確保のための抜本対策を講じるとともに、原発への依存度をさげ、「原発に依存しない社会」を目指していくと述べた。
いまだに放射能に苦しめられている被爆者の方々が、一刻も早く原爆症の認定を受け、十分な医療や福祉の援護を受けられるよう、政府にもとめるとともに、政府や東京電力には福島原子力発電所の事故が一刻も早く収束するよう、対策を進めてほしいと思う。
《参考》
「広島原爆の日:広島平和宣言(全文)」毎日新聞2011年8月6日http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110806dde007040053000c.html
《参考記事》
「 エネルギー政策見直しを要求 広島、原爆66年の式典」共同通信2011/08/06 13:18
http://www.47news.jp/CN/201108/CN2011080601000033.html
2011年8月5日金曜日
衆院厚生労働委員会での児玉龍彦参考人の発言
7月27日(水)、衆議院厚生労働委員会で発言した児玉龍彦参考人は、福島県南相馬市で、子供を内部被曝から守ろうと、自ら除染作業を行っている。
児玉教授は、東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長で、内科の医師で東大病院の放射線施設の除染などに、数十年かかわってきた。
その児玉教授が試算したところによると、福島第一原発の事故で漏出した放射性物質はウランに換算して広島原爆の約20個分になる。また、一年後の残存量は、原爆の場合、1000分の1に減る。しかし、原発から出た放射性物質は10分の1程度にしか減らないという。
そして、怖いのは、膨大な量の放射性物質が漏出しているが、決して同心円上には広がらず、どこでどういうふうに落ちているかは、その時の天候などにより異なってくる。だから、半径20キロ30キロという分け方は、意味がないから、各地の汚染の状況を調査できるように、保証しなくてはならない。そして、早急に子供の内部被曝を避けるために、除染作業を行う法律をつくり、民間の力を結集して、国の責任で直ちに除染研究センターをつくるべきだという。
7万人もの人々が自宅を離れて彷徨っている時に国会は何をしているのかと、厳しく議員や大臣に問いかける児玉教授に、教授の良心を感じる。そして、避難している人たちが一刻も早く自宅に帰れるように、政府や議員たちは教授のメッセージを真剣に受け止めて、迅速に動いてほしいものだと思う。
《衆議院TVビデオライブラリ―》審議中継
開会日 : 2011年7月27日 (水)
会議名 : 厚生労働委員会
収録時間 : 3時間 45分
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
案件(議題順):
「厚生労働関係の基本施策に関する件(放射線の健康への影響) 」
児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)
《参考記事》
「中日春秋 」 2011年8月1日 中日新聞
「『七万人が自宅を離れてさまよっている時に国会はいったい何をやっているのですか』。火を吐くような気迫に衆院委員会室は静まり返った。先週、厚生労働委員会に参考人として呼ばれた東京大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授の発言だ…(続きは以下)」
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2011080102000014.html?ref=rank
《参考記事追加》
「東日本大震災:福島第1原発事故 放射線、安全性議論の前に 児玉龍彦氏に聞く」2011年8月8日毎日新聞
児玉教授は、東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長で、内科の医師で東大病院の放射線施設の除染などに、数十年かかわってきた。
その児玉教授が試算したところによると、福島第一原発の事故で漏出した放射性物質はウランに換算して広島原爆の約20個分になる。また、一年後の残存量は、原爆の場合、1000分の1に減る。しかし、原発から出た放射性物質は10分の1程度にしか減らないという。
そして、怖いのは、膨大な量の放射性物質が漏出しているが、決して同心円上には広がらず、どこでどういうふうに落ちているかは、その時の天候などにより異なってくる。だから、半径20キロ30キロという分け方は、意味がないから、各地の汚染の状況を調査できるように、保証しなくてはならない。そして、早急に子供の内部被曝を避けるために、除染作業を行う法律をつくり、民間の力を結集して、国の責任で直ちに除染研究センターをつくるべきだという。
7万人もの人々が自宅を離れて彷徨っている時に国会は何をしているのかと、厳しく議員や大臣に問いかける児玉教授に、教授の良心を感じる。そして、避難している人たちが一刻も早く自宅に帰れるように、政府や議員たちは教授のメッセージを真剣に受け止めて、迅速に動いてほしいものだと思う。
《衆議院TVビデオライブラリ―》審議中継
開会日 : 2011年7月27日 (水)
会議名 : 厚生労働委員会
収録時間 : 3時間 45分
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
案件(議題順):
「厚生労働関係の基本施策に関する件(放射線の健康への影響) 」
児玉龍彦(参考人 東京大学先端科学技術研究センター教授 東京大学アイソトープ総合センター長)
《参考記事》
「中日春秋 」 2011年8月1日 中日新聞
「『七万人が自宅を離れてさまよっている時に国会はいったい何をやっているのですか』。火を吐くような気迫に衆院委員会室は静まり返った。先週、厚生労働委員会に参考人として呼ばれた東京大アイソトープ総合センター長の児玉龍彦教授の発言だ…(続きは以下)」
http://www.chunichi.co.jp/article/column/syunju/CK2011080102000014.html?ref=rank
《参考記事追加》
「東日本大震災:福島第1原発事故 放射線、安全性議論の前に 児玉龍彦氏に聞く」2011年8月8日毎日新聞
2011年7月16日土曜日
九州電力、メール問題で社内調査報告書
7月6日、衆議院予算委員会で、九州電力が関係会社に、県民向けの原発説明番組「放送フォーラムin佐賀県『しっかり聞きたい、玄海原発』~玄海原子力発電所 緊急安全対策 県民説明番組~」(経済産業省主催)に玄海原発再開を容認するメールを送るよう指示していたことがわかった。
6月26日開かれる説明番組に、九州電力は再開に賛成する意見をメールで自宅から送るよう指示、賛成意見を増やしたいという九州電力前副社長らの意向を受けて、組織的に世論操作が行われていたことがわかった。
7月14日、九州電力日名子泰通副社長は、この「やらせメール問題」の調査報告書を、経済産業省へ提出した。経産省は、過去に同様の問題がなかったか、追加調査をもとめた。また外部有識者による原因究明を行うよう指示した。
経産省は、東京・中部・中国などの電力6社にも、過去5年間に原発建設などの住民説明会で、やらせがなかったかどうか調査するよう指示を出した。
報告によると、6月26日の番組にメールを送るよう指示されたのは、約2900人で、このうち、実際にメールを番組に送ったのは141人だった。番組にメールやファクスで寄せられた意見は、賛成286反対163で、やらせメールで賛否が逆転したことになる。
九州電力佐賀支社は、メールを依頼する際に「例文」も渡していたこともわかった。「太陽光や風力発電などは代替電力としては無理」「安全対策は十分実施され、再開は問題ない」といった内容の例文がある。
本来は、原発に不安を抱く県民の疑問や意見に、誠実に答えなくてはならない番組が、一企業の世論誘導に使われたことは残念だ。原発について問題をかくさず、情報を公開することが、信頼を回復するための第一歩だと思う。
《参考》
九州電力が経済産業省主催に報告した内容については
「経済産業省主催の県民説明番組への意見投稿呼びかけに関する事実関係と今後の対応(再発防止策)について」
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0036/3022/notice110714.pdf 九州電力ホームページ(2011年7月14日)
《参考記事》
「『弱者が犠牲に』九電やらせメール、例文も提示 調査報告で明らかに」 2011/7/14 18:25 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819891E3E6E2E3878DE3E6E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C93819696E3E7E2988B8DE3E7E2E5E0E2E3E38698E2E2E2E2
「『やらせメール』141人 九電が社内調査結果発表」 2011年7月14日22時33分 朝日新聞
http://www.asahi.com/special/10005/SEB201107140057.html
6月26日開かれる説明番組に、九州電力は再開に賛成する意見をメールで自宅から送るよう指示、賛成意見を増やしたいという九州電力前副社長らの意向を受けて、組織的に世論操作が行われていたことがわかった。
7月14日、九州電力日名子泰通副社長は、この「やらせメール問題」の調査報告書を、経済産業省へ提出した。経産省は、過去に同様の問題がなかったか、追加調査をもとめた。また外部有識者による原因究明を行うよう指示した。
経産省は、東京・中部・中国などの電力6社にも、過去5年間に原発建設などの住民説明会で、やらせがなかったかどうか調査するよう指示を出した。
報告によると、6月26日の番組にメールを送るよう指示されたのは、約2900人で、このうち、実際にメールを番組に送ったのは141人だった。番組にメールやファクスで寄せられた意見は、賛成286反対163で、やらせメールで賛否が逆転したことになる。
九州電力佐賀支社は、メールを依頼する際に「例文」も渡していたこともわかった。「太陽光や風力発電などは代替電力としては無理」「安全対策は十分実施され、再開は問題ない」といった内容の例文がある。
本来は、原発に不安を抱く県民の疑問や意見に、誠実に答えなくてはならない番組が、一企業の世論誘導に使われたことは残念だ。原発について問題をかくさず、情報を公開することが、信頼を回復するための第一歩だと思う。
《参考》
九州電力が経済産業省主催に報告した内容については
「経済産業省主催の県民説明番組への意見投稿呼びかけに関する事実関係と今後の対応(再発防止策)について」
http://www.kyuden.co.jp/var/rev0/0036/3022/notice110714.pdf 九州電力ホームページ(2011年7月14日)
《参考記事》
「『弱者が犠牲に』九電やらせメール、例文も提示 調査報告で明らかに」 2011/7/14 18:25 日本経済新聞
http://www.nikkei.com/news/headline/related-article/g=96958A9C93819891E3E6E2E3878DE3E6E2E5E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;bm=96958A9C93819696E3E7E2988B8DE3E7E2E5E0E2E3E38698E2E2E2E2
「『やらせメール』141人 九電が社内調査結果発表」 2011年7月14日22時33分 朝日新聞
http://www.asahi.com/special/10005/SEB201107140057.html
2011年7月15日金曜日
東京電力福島第一原発、廃炉まで数十年
報道によると、東京電力と原子炉メーカーは福島第一原発の廃炉に向けて、中長期的な工程表を検討していることがわかった。
早くて3年後の2014年度に、福島第一原発の使用済み核燃料プールから、十分冷やした燃料の取り出しをはじめ、10年後をめどに原子炉内の燃料をとりだし始めるという。とりだした燃料は敷地内の共用プールに移すことを検討する。
共用プールの改造や燃料の輸送容器の製造などが必要となる。
そして、原子炉を解体して撤去するまで全体で数十年かかるという。
この工程表をつくるには、スリーマイル島原発事故を参考にしたという。しかし、福島第一原発事故では、炉心溶融(燃料が溶けて原子炉圧力容器の底に落ちる)が、三つの原子炉で同時に起き、原子炉建屋が水素爆発した。また、圧力容器は損傷が大きく、注入した冷却水が漏れ続けている。溶けた燃料は圧力容器内にたまっているだけでなく、格納容器内にも漏れ出たとみられている。
そのため、損傷している部分を調べてふさぐことが必要となる。溶けた燃料を原子炉から取り出すにも、あらかじめ、燃料の保管場所を用意しなくてはならない。
原子炉建屋の燃料をとりだす装置が、水素爆発で壊れているため、その補修も必要となるという。さまざまな技術開発が必要だとされるが、何年かかるかわからない。
その間、原発周辺の避難している住民の方々はどこでどのように暮らしたらよいのか。途方もなく長くなるかもしれない避難生活の年月を思うと、何と言葉をかけたらよいかわからない。避難生活を送る人たちが不便がないように、事業者は十分な補償をしてほしい。また行政は各地に避難している人たちに必要な情報を提供し、心のケアにも努めてほしい。
一刻も早く、被災された方々が元のような平穏な生活ができるように…と願わずにいられない。
《参考記事》
「福島第一廃炉まで数十年 東電の中長期工程案」朝日新聞2011年7月9日
http://www.asahi.com/national/update/0709/TKY201107090574.html?ref=any
早くて3年後の2014年度に、福島第一原発の使用済み核燃料プールから、十分冷やした燃料の取り出しをはじめ、10年後をめどに原子炉内の燃料をとりだし始めるという。とりだした燃料は敷地内の共用プールに移すことを検討する。
共用プールの改造や燃料の輸送容器の製造などが必要となる。
そして、原子炉を解体して撤去するまで全体で数十年かかるという。
この工程表をつくるには、スリーマイル島原発事故を参考にしたという。しかし、福島第一原発事故では、炉心溶融(燃料が溶けて原子炉圧力容器の底に落ちる)が、三つの原子炉で同時に起き、原子炉建屋が水素爆発した。また、圧力容器は損傷が大きく、注入した冷却水が漏れ続けている。溶けた燃料は圧力容器内にたまっているだけでなく、格納容器内にも漏れ出たとみられている。
そのため、損傷している部分を調べてふさぐことが必要となる。溶けた燃料を原子炉から取り出すにも、あらかじめ、燃料の保管場所を用意しなくてはならない。
原子炉建屋の燃料をとりだす装置が、水素爆発で壊れているため、その補修も必要となるという。さまざまな技術開発が必要だとされるが、何年かかるかわからない。
その間、原発周辺の避難している住民の方々はどこでどのように暮らしたらよいのか。途方もなく長くなるかもしれない避難生活の年月を思うと、何と言葉をかけたらよいかわからない。避難生活を送る人たちが不便がないように、事業者は十分な補償をしてほしい。また行政は各地に避難している人たちに必要な情報を提供し、心のケアにも努めてほしい。
一刻も早く、被災された方々が元のような平穏な生活ができるように…と願わずにいられない。
《参考記事》
「福島第一廃炉まで数十年 東電の中長期工程案」朝日新聞2011年7月9日
http://www.asahi.com/national/update/0709/TKY201107090574.html?ref=any
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