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2017年11月29日水曜日

東京・芝のエレベーター事故 遺族がシンドラー社と和解

 東京都港区のマンションで、2006年6月3日、都立高2年の市川大輔(ひろすけ)さん(当時16歳)が、戸が開いたまま上昇したエレベーターに挟まれて死亡した事故から11年がたった。
 11月24日、大輔さんの遺族が製造元の「シンドラーエレベータ」(中央区)などに損害賠償を求めた訴訟は、東京地裁(岡崎克彦裁判長)で和解が成立した。

 報道によると、マンションを所有する港区や、エレベーターの保守管理会社「エス・イー・シーエレベーター」(台東区)などが遺族と和解した。
 和解は、シンドラー社や港区などが遺族に「深い遺憾の意」を示し和解金を支払う内容だという。再発防止に向けた取り組みの確約も盛り込まれ、和解金の一部は、遺族や支援者らが事故の再発防止活動を続けるための基金の創設に充てられる。また、港区が所有・管理する全エレベーターに事故防止装置を取り付けることも約束された。

 報道によると、亡くなった大輔さんの母・市川正子さんは
「賠償を受けるだけの判決ではなく息子の命を安全に生かす道を選んだ。安全項目の実行を約束させたことに意味がある。」と語った。
  市川さんらの訴えで、建築基準法施行令が改正され、エレベーターの扉が開いた状態で昇降した場合に機能する補助ブレーキの設置がメーカーに義務付けられた。
 しかし、市川さんは、施行令改正前に設置されたエレベータ70万台には、補助ブレーキ設置が義務付けられていないため、再発防止のための安全対策は十分ではないという。

 安全への道はまだ半ばと語る市川さんは、「息子のような被害者を二度とだしてはならない」と、エレベーター会社のみならず、安全対策にかかわる関係者に再発防止のための対策を徹底するよう訴えている。

<参考記事>
「東京・芝エレベーター事故死 事故から11年「やっと」遺族、シンドラー社と和解」
毎日新聞2017年11月25日東京朝刊
https://mainichi.jp/articles/20171125/ddm/041/040/121000c

2015年5月19日火曜日

港区竹芝エレベーター事故から9年~6・3集会のお知らせ

 2006年6月3日、港区シティハイツ竹芝マンションで、シンドラー社製のエレベーターは、当時16歳の市川大輔君がエレベータから降り始めている最中に、扉が開いたまま突然上昇(戸開走行)、市川君は突然命を奪われた。そのあまりに理不尽な事故から9年が経とうとしている。
 
「生きる力」ご案内

 エレベーターは、私たちが日々生活の中で利用する身近な乗り物である。その安全は、メーカー・独立保守点検業者が情報を共有、協力して安全を厳しく維持しなくてはならないはず。
 市川大輔君の遺族らは、各方面に、なぜ事故が起きたのか、なぜ防ぐことができなかったのか、徹底的に調査・解明してほしい、事故の教訓を安全対策に生かしてほしいと訴えてきた。
 しかし、いまだに十分な再発防止策がとられているとは言いにくい。

 今年も、6月3日、大輔君の命日に、「安全な社会づくりを目指して 6・3集会」が開かれる。

日時:2015年6月3日(水)18:10~20:30
会場:港区障害保健福祉センター(ヒューマンプラザ)
    港区芝 1-8-23
    JR浜松町駅南口から徒歩8分
    *6階 講演会・報告会(竹芝小記念ホール) 開場17:30 開演18:10
    *7階 活動資料と写真展 14:00~20:30
講演:柳田邦男氏(ノンフィクション作家・評論家)
    今年で7回目になる柳田氏の講演。さまざまな事故の被害者・遺族たちを支援し続けてい      
    る。氏は、「たったひとりの命」だからこそ、事故原因と構造的背景要因をあきらかにし、次 
    の事故を引き起こさないようにしなくてはならないと話す。
他に裁判報告など:遺族、弁護士

資料代として300円
詳細は、「赤とんぼの会6・3」ホームページ http://akatonbo-6ten3.org/

2014年9月29日月曜日

遺族が意見陳述~シンドラーエレベーター事故

 平成18年6月3日、港区のマンションで、エレベーターの扉が開いたまま突然上昇し(戸開走行)、エレベーターから降りようとしていた高校生が、エレベーターのかごと建物の天井にはさまれて亡くなるという痛ましい事故が起きた。

 今日29日、この事故の刑事裁判の公判があった。事故当時、エレベーターの保守管理をしていた保守管理会社SECの幹部らと、シンドラー社の点検責任者計4人が、保守管理を怠ったとして、業務上過失致死罪で起訴された。
 今日まで、高校生の母親である市川正子さんは、54回の公判を傍聴してきた。市川さんは、意見陳述で「エレベーターは利用する人の命を預かっている。私たちはエレベーターが安全だと思って利用している。エレベーターの安全を守る責任が被告らにはあるのに、保守点検を怠り、大切な息子を突然奪った責任は重い」として、「被告らを有罪にしてほしい」と、裁判官に訴えた。

 事故から8年あまり、息子さんを失った消えることのない悲しみと、エレベーターの安全を管理するはずの会社と保守点検会社への憤りを抱えて過ごしてきたと語る市川さんの声は、震えていた。
 傍聴に駆け付けた市川さんの友人や、亡くなった息子の大輔さんが所属していた高校の野球部の監督、チームメイト、先輩・後輩らからの中には、市川さんの陳述を聞いて、もらい泣きする声や、目をうるませる人がいた。

 私たちは、日常、エレベーターを使わずに生活できない。乗るエレベーターを選ぶこともできない。私たちは、安全だと思って利用している。それなのに、エレベータ会社や保守点検会社が、必要な点検や、二重ブレーキなどの必要な安全対策をとらず、将来のある若者の命を奪った罪は大きい。

 被告らは、無罪を主張しているが、市川さんの陳述を真摯に受け止めて、事故を二度と起こさないためには何が必要なのか、あらためて自分に問い直してほしい。

≪参考記事≫
「エレベーター事故死:悲しみ憤り消えず 遺族が意見陳述」
http://mainichi.jp/select/news/20140929k0000e040147000c.html
毎日新聞 2014年09月29日 11時29分(最終更新 09月29日 12時46分)

2013年3月9日土曜日

エレベーター事故の刑事裁判、11日初公判

 2006年6月、東京都港区の集合住宅で、当時都立高校2年だった市川大輔くん(当時16歳)が、扉が開いたままかごが上昇し、エレベーターに挟まれて亡くなった。この事故で、シンドラーエレベータの元幹部ら2人が業務上過失致死罪に問われ、3月11日東京地方裁判所で初公判が開かれる。
また、2006年4月に保守点検業務を引き継いだ「エス・イー・シーエレベーター」の社長ら3人も起訴されている。

 事故から約6年9カ月、2009年7月、メーカー、保守点検会社双方の担当者らの起訴から約3年8か月、ようやく裁判が始まる。
  市川さんは、事故から、ずっと
「事故原因の究明はまだなされておらず、独立、中立的な調査機関で徹底的に行って原因を明らかにすることが、二度と同じような事故を起こさないことにつながると信じています」と、訴えてこられた。メーカーからも、保守点検会社からも、事故の原因について、何ら説明がなされないばかりか、謝罪さえもなされず、お子さんの命を奪った事故がなぜ起きたのか、息子さんに説明してやれなかった、と語っていた。

 遺族は大切な人を亡くした悲しみの中で、必死に原因究明や再発防止を訴えている。事故原因究明に向けて、メーカーや関係機関は、もっとすばやい対応でのぞむべきだ。
 早く裁判がすすめられ、事故原因の究明と再発防止に役立つとよいと思う。

《参考記事》
「東京・芝のエレベーター事故死: 6年9カ月経て、11日初公判 遺族『真相確かめたい』」 毎日新聞 2013年03月08日 東京夕刊
http://mainichi.jp/select/news/20130308dde041040020000c.html

2012年11月14日水曜日

シンドラー社製エレベーター、緊急点検へ

 
 
 10月31日、石川県金沢市の「アパホテル」のエレベーターで、従業員の女性が戸が開いたまま上昇したエレベーター(シンドラー社製)のかごと乗り場に挟まれて亡くなるという痛ましい事故が起きた。

 この事故をうけて、国土交通省は、エレベーターの所有者に報告を求める形で、シンドラー社製のエレベーターを緊急点検するよう、特定行政庁に対して、通知した。

 点検は、すべてのシンドラー社製エレベーター(約8200台)を対象とし、緊急性の高いエレベーターから優先的に実施することにしている。特に事故機と同型の巻上げ機を有するエレベーター84台は20日以内に、点検を実施して報告するようもとめた。

 点検内容は、戸開走行の発生に関連すると考えられるブレーキ、制御器を中心に…方法を示し、詳細な点検を行うこととしている。

 また、国土交通省は、既設のエレベーター約70万台について、安全装置を二重にするよう、自治体を通じてエレベーターの設置者に求めていく方針。

 
 エレベーターの会社や設置者は、同じような事故が2度と起きないよう、安全対策や保守点検に努めてほしい。
 
《参考》 国土交通省ホームページ

 ■シンドラー社製エレベーターの緊急点検(概要)
  http://www.mlit.go.jp/common/000229887.pdf

 ■緊急点検通知文
  http://www.mlit.go.jp/common/000229888.pdf

 ■シンドラー社製エレベーターについて緊急点検する項目・内容
  http://www.mlit.go.jp/common/000229889.pdf

《参考記事》
「シンドラー社製エレベーター緊急点検 来週から 国土交通省」朝日新聞デジタル2012年11月9日
http://digital.asahi.com/articles/TKY201211090378.html
「既存エレベーターも対策 国交省、二重安全装置 要請へ」朝日新聞デジタル2012年11月6日
 http://digital.asahi.com/articles/TKY201211060728.html
「エレベーター、安全守るには」朝日新聞デジタル2012年11月12日
http://digital.asahi.com/articles/TKY201211120250.html

2012年11月1日木曜日

あってはならないエレベーターの戸開走行事故

 報道によると10月31日午後2時55分ころ、金沢市広岡にある「アパホテル金沢駅前」で、清掃会社従業員の女性が、突然動き出した業務用エレベーターのかごと上部の枠に体を挟まれて亡くなった。

 報道によると、亡くなった女性は、帰宅するために4階から地下1階に下りるため、エレベーターを待っていた。扉が開いたので、乗りこもうとしたら、急にかごが上昇し、つまづいて上半身だけがかご内に転倒した。そのまま、上昇を続けたかごとエレベータ入口上部の枠に体を挟まれた。かごは、女性の上半身が中に入ったまま上昇したという。女性は、45分後に救出されたが、病院で死亡が確認された。

 シンドラー社製のエレベーターでは、2006年、港区で、エレベータの扉が開いたままかごが上昇し、下りようとしていた高校生がエレベータに挟まれて亡くなるという事故が起きた。この事故の後、高校生の遺族などの要請も受けて、国土交通省は安全対策としてエレベーターの二重ブレーキの設置を義務付けるなど、安全対策が強化された。
 しかし、二重ブレーキは新設のエレベーターについて適用されるもので、既存のエレベータには適用されない。そのため、全国に約70万台あるといわれる既存のエレベーターの安全対策をどうするのかが問題になっていた。国交省は、今年度、既存のエレベーター数千台について、改修費の3分の1を補助する取り組みを始めたばかりだった。

 国交省社会資本整備審議会昇降機等事故調査部会と、消費者安全調査委員会は、情報を共有して、事故調査にあたるとしているとしている。

 6年前に、同じような戸開走行事故を起こしていたシンドラー社製のエレベーター。高校生の大輔さんを事故で亡くした市川正子さんは、かねてから、息子さんのエレベーター事故の調査が不十分だと語っていた。事故調査が不十分であれば、事故原因や事故の背景の分析があいまいになる。それで、同じような事故を防ぐための十分な事故の安全対策を講じることができたのだろうか。

 市川さんや、パロマのガス湯沸かし器の事故で息子さんを失った上島さんらの活動が実って、消費者庁や消費者安全委員会が発足した。
 今度こそ、それぞれの事故調査機関には十分な調査活動を行って、事故原因を解明してほしい。そして、同じような事故が決して起こることのないよう、安全対策に生かしてほしい。

《参考記事》
「エレベータ急上昇、清掃員挟まれ死亡」朝日新聞デジタル2012年10月31日
http://digital.asahi.com/articles/OSK201210310076.html

2012年6月4日月曜日

エレベーター事故から6年~徹底した事故調査を

6月3日、東京都港区内で、6年前エレベーター事故で当時16歳の息子さんを亡くした市川さんら主催による講演会が開かれた。作家で評論家の柳田邦男さんが「安全な社会づくりを目指して」と題して、講演を行った。
 柳田邦男さんは、政府の東京電力福島原子力発電所における検証委員会の委員やJR西日本福知山線列車脱線事故調査報告書検証チームのメンバーとして、さまざまな事故調査に関わってきた体験や、事故や災害、公害などを通して、この国の命の問題を考えてきた。

 柳田さんは、「一人の人が死ぬということは、大変な事件なのだ。事故で100人死んだから大変な事故なのではない。一人が死ぬという大変な事故が同じ場所で同時に100件起きたということなのだ。」「被害者の視点、命を奪われた者の立場に立つなら、被害者が100人であれ一人であれ、そこで命を絶たれ、人生を断ち切られるという意味において、何の差もない。それなのに、身近な生活空間で起きる事故については、メディアは事故発生直後はある程度のスペースを割いて報道するが、じきに沙汰やみとなり原因究明に力をいれない。」
 「行政がこの種の事故の対応に本腰を入れて取り組むには、身近なところで起きる事故を総合的にとらえ事故原因を究明し、明らかになった問題点から安全対策を勧告・提言等をする中立の専門的事故調査機関をつくる必要がある。」と語った。そして、被害者や遺族の立場に寄りそう柔軟な姿勢が必要だと話した。

 事故で息子の大輔さんを亡くした市川正子さんは、法的な権限を持ち、監督官庁から独立した中立公正な事故調査機関の設置を訴えた。「事故の本当の原因は何なのか、なぜ事故を防げなかったのか、事故を徹底究明し、その教訓をいかしてほしい。そのためには事故調査機関が必要」と語った。
 会場では、大輔さんの写真や野球道具など、思い出の品も展示され、かつての同級生や野球部員らが訪れた。

 
 市川さんの民事訴訟を担当する弁護士が、事故とその後の経緯や事故を起こしたエレベーターの問題点などを説明・報告した。

 市川さんによれば、エレベーターの事故から6年がたつが、事故を起こしたエレベーターの会社や保守管理会社から、事故について何の謝罪もないどころか、事故原因についての説明もないという。
 エレベーター会社や保守管理会社の担当者を起訴した刑事裁判の公判が開かれ、また専門家による事故調査が進み、事故原因について、解明が進むことを願いたい。

 
《参考記事》
「高2死亡エレベーター事故から6年 柳田邦男さん「安全な社会」テーマに講演会」東京新聞
2012年6月1日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/tokyo/20120601/CK2012060102000077.html

2011年1月16日日曜日

既設エレベーターの事故を防ぐ対策を早急に

 報道によると、1月7日、シンドラーエレベーター社製エレベーターの事故で息子さんを亡くした市川さんが、国土交通省を訪れ、大臣と面会、監督官庁から独立した事故調査機関の設置や、既設のエレベーター約70万基の安全対策を要望した。

 エレベーター事故については、昨年3月、前原誠司前国土交通大臣が、運輸安全委員会の調査対象に加え、体制を準備していく方針をしめしていたが、市川さんによると、今回、馬渕国交相(1月7日当時)は、
「現在、事故調査のあり方について消費者庁で議論が進められており、この結果を踏まえて対応したい」などと回答したという。

 また、市川さんの息子さんが亡くなった事故をうけ、新しく設置されるエレベーターについては、二重ブレーキをとりつけることが義務付けられたが、既設のエレベーター約70万基については、対象外となっていた。この点について、市川さんらは、既設のエレベーターの事故も相次いでいることから、安全対策を要望していた。
 これについて、国交相は、「今月中に国交省内で専門部会を立ち上げ、安全対策を協議する」と述べたという。
 エレベーター事故については、昨年12月、国交省は、社会資本整備審議会建築分科会建築物等事故・災害対策部会のもとに置かれていた「昇降機等事故対策委員会」を廃止し、「昇降機等事故調査部会」として直接、社会資本整備審議会に置くことを決めている。

 今回の大臣の回答は、エレベーターの事故調査をどのように行うのかについて、国交省だけでなく消費者庁など、政府全体で検討していくということだと思うが、すでに、生活の中で重要な移動手段として、日常的に使われているエレベーターについては、早急に安全対策を講じてほしいと思う。
《参考》
「昇降機等事故調査部会」の設置については
http://www.mlit.go.jp/common/000132081.pdf

《参考記事》
「『独立した事故調査機関を』シンドラーエレベーター事故の遺族が馬淵国交相と面会」2011.1.7 17:17
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/110107/dst1101071718005-n1.htm

2010年11月18日木曜日

東京大学柏キャンパスで、エレベーター不具合

 16日、国土交通省は、東京大学柏キャンパス(千葉県柏市)で、シンドラーエレベーター(東京都江東区)が製造・保守点検するエレベーターの扉が開いたまま降下するトラブルがあったと発表した。
 同省などによると、11日、当該エレベーターは、定員19名、積載荷重1250kgで、1階から学生18人が乗った直後、扉が開いたまま、かごが降下を始めた。このとき、エレベーター外に避難した学生2名のうち、1名が、床の段差でひざを打撲した。
 エレベーターは、地下1階近くで止まり、自動の復帰運転装置が作動して1階に上昇して止まったという。

 同省住宅局建築指導課には、平成22年11月12日、情報提供があり、同日、特定行政庁の柏市、昇降機等事故対策委員会委員、国土交通省による調査を行った。また、同省はシンドラー社に対して、全国に設置する同型機計約360基について緊急点検を指示した。

 シンドラー社製のエレベーターでは、2006年6月3日、港区の区立の高層マンションで、エレベーターを降りようとした高校生が、扉が開いたまま上昇したエレベータに挟まれて亡くなる事故が起きている。
  その後、昨年9月、国交省は、新たに設置されるエレベーターについては二重ブレーキを義務付けたが、既設のものについては、数年後に補助ブレーキの取り付けが義務付けられる見通しだという。
 既設のエレベーターは、全国に70万基あるといわれている。高層マンションや高層団地に住む人は増え、エレベーターは大切な「移動手段」になっている。また、公共施設だけでなく、商業施設や駅などでは、お年寄りや障害を持った方をはじめ多くの方がエレベーターを利用し、エレベーターは日常生活になくてはならないものになっている。

 今回の事故について、事業者や監督官庁は、利用者の安全のため、事故の事実を正確に把握して、事故原因を調べ、同じような事故が起きないよう、早急に再発防止策に取り組んでほしい。


《参考》
国土交通省「東京大学柏キャンパス総合研究棟におけるエレベーターの戸開走行について」 平成22年11月16日
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000202.html


《参考記事》
「東大・柏キャンパスでエレベーター不具合」   2010/11/16 12:15
http://www.nikkei.com/news/article/g=96958A9C93819695E3E4E2E0968DE3E4E3E3E0E2E3E29180E2E2E2E2;n_cid=DSANY001

2010年8月30日月曜日

事故遺族ら、事故原因の解明と独立した調査機関を要望

    8月25日、日航ジャンボ機墜落事故の遺族でつくる8・12連絡会の事務局長である美谷島邦子さん(63)と、シンドラーエレベータ社製エレベーターが扉が開いたまま上昇して挟まれてなくなった都立高2年市川大輔さん(当時16才)の母正子さん(58)が、前原国交相に面会した。二人は、事故原因の解明と独立した調査機関の設置を求める要望書を前原国交相に手渡した。

 市川さんらによると、前原国交相は、「事故調査機関を(監督官庁から)独立させることには賛成だが、時間がかかる」と話したという。

 今月12日の日航機墜落事故の慰霊式で、前原国交相は、刑事責任追及が目的の警察捜査と再発防止が目的の事故調査との関係について、警察庁と協議すると表明している。また、国交省ないでは、公共交通の事故被害者を支援する制度についても検討しており、前原国交相は法制化をめざすとしていた。

 また、日航機墜落事故も、事故調査委員会が報告した事故原因に疑問を持つ遺族や専門家も多い。そのため、美谷島さんら遺族は日航機墜落事故の再調査をもとめている。
 
 なぜ、大切な人たちが亡くなったのか、判然としなくては、亡くなった方の死そのものも受け入れられないのではないだろうか。
 また、事故原因の解明なくして、同種事故の再発防止と安全性の向上はのぞめないと思う。徹底した調査と、確実な安全対策を求めたいと思う。 

《参考記事》
「独立した調査機関を要望 エレベーター事故遺族ら」  2010/08/25 19:48 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082501000917.html

2010年8月6日金曜日

消費者庁、新たな事故調査機関の検討会設置へ

  報道によると、消費者庁は、監督官庁から独立した事故調査機関のあり方を話し合う検討会を設置することをきめた。26日にも初会合を開くという。

 エレベーター事故などの遺族や消費者団体などから、消費生活関連の事故を究明する調査機関の設置がもとめられてきた。政府は、消費者庁が発足する際、事故調査機関について基本計画の中に検討課題として入れており、今後検討会では具体的に制度設計に向けて、論点を整理していく。
 

2010年6月5日土曜日

港区エレベーター事故から4年~柳田邦男氏が講演

 6月3日、港区のマンションでシンドラーエレベーター社製のエレベーターに乗っていて、扉が開いたので降りようとした市川大輔さんが、突然上昇したエレベーターに挟まれて亡くなった事故から4年がたった。

 3日、大輔さんの両親が主催した講演会では、作家でジャーナリストの柳田邦男氏が2時間にわたり、「生きる力」と題して講演をおこなった。柳田氏はジャーナリストとして50年間、さまざまな事故や事件に関わってきた。柳田氏は、日航ジャンボ機墜落事故や信楽高原鉄道事故、エレベーター事故などの遺族・被害者の置かれてきた状況を目の当たりにしてきた。切実に、事故の原因究明をもとめる遺族の思いをひしひしと感じてきたのだと思う。
 
 柳田氏は「重大事故でさえ、これまで被害者は行政や警察に置き去りにされてきた」と指摘、被害者が事故調査に加わる意義を語った。

 遺族は、大切な人を奪った事故がなぜおきたのか、なぜ大切な人が亡くなったのかと問う。なぜ、事故を防げなかったのか、なぜ、事故が起きても助かる術がなかったのかと、悲しみの中から問いかける。その問いかけが、車両の安全性向上や座席の安全性を高め、安全を語り継ぐ場をつくることにつながってきたという。
 
 事故から今年8月で25年になる日航ジャンボ機墜落事故の遺族は、事故直後から残存機体などを廃棄処分しようとしていた日航にたいして、機体や遺品の保存を求め続けた。事故から20年以上たって、2006年4月、日航はトラブルが続いたことを反省して、日航機事故などを語り継ぐ場として、社員教育のための安全啓発センターをつくり、遺品や事故機の圧力隔壁などを展示することにした。柳田氏は、遺族の声はそのきっかけになったと指摘した。

  また、さまざまな生活空間の事故の遺族同士のつながりができつつあるが、それは遺族の生きる支えになっている。国交省では、事故被害者の支援について検討を始めているが、今後、被害者支援が政策としてまとめられることを期待しているとも語った。
 
 講演会の最後に、挨拶に立った大輔さんの母正子さんは、亡くなった人の命を無駄にしないため、(監督官庁から)独立した公正で中立な事故調査機関の設置と徹底した事故の原因究明をもとめて、さまざまな遺族や被害者と絆を深めていきたいと語っていた。

《参考記事》
エレベーター死亡事故から4年 原因調査めぐり柳田氏講演
2010/06/03 21:22 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201006/CN2010060301000664.html

2010年5月31日月曜日

シンドラー製でロープが破断~エレベーター5000台緊急点検へ

 31日、国土交通省は、シンドラーエレベーターが製造・点検しているJR渋谷駅前の歩道橋にあるエレベーターで、今年4月、かごを上げ下げする金属製ロープ3本のうち1本が切れているのが見つかったと発表。

 このため、国交省は、シンドラー社が保守点検するエレベーター5000台について、緊急点検し、報告するよう、全国の自治体に通知した。
 
 国交省によると、4月23日、シンドラー社による定期点検の際、担当者がエレベーターが運転停止状態になっているのに気づいた。調べによると、金属製ワイヤを束ねたロープ3本のうち1本が破断したため、残りの2本への荷重が大きくなるため安全装置が働き運転停止の状態になったという。けがをした人はなかった。
 このエレベーターは、11人乗りで、2006年1月から稼働、地上から歩道橋までの高さ5メートルを昇降しているという。

 国交省は、今回の事故に関する事実関係については、引き続き、渋谷区、設置者・管理者である国土交通省関東地方整備局東京国道事務所等を通じて、情報収集するとしている。

《参考》国土交通省HP
「渋谷駅東口歩道橋エレベーターにおけるロープ破断について」 平成22年度5月31日
http://www.mlit.go.jp/report/press/house05_hh_000172.html
《参考記事》
シンドラー製でロープ破断=エレベーター5000台緊急点検-国交省  (2010/05/31-21:48)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010053100948

2010年3月19日金曜日

運輸安全委員会の調査対象にエレベーター事故も

 2006年に東京港区の公共住宅で、高校生が、扉が開いたまま上昇したエレベーターにはさまれて亡くなった。
 昨年10月、亡くなった高校生の両親の市川正子さんらは、前原国交相と面談、エレベーター事故などを調査する独立した調査機関の設置を要望したが、前原大臣は、これに対して、運輸安全委員会の調査対象を拡大し、エレベーターやエスカレーターなどの事故も対象とする考えであることを伝えていた。

 調査対象を拡大するため、前原国土交通大臣は、運輸安全委員会設置法の改正案を2011年度の通常国会に提出する方針を明らかにし、市川さん宅をたずねて、説明した。

 亡くなった市川大輔さんの母正子さんは
「エレベーターだけでなく、生活の中で起きる複合的な事故についても調査機関をつくってほしいとお願いした」という。

 報道によると、前原大臣は、国土交通大学校に研修コースを設け、事故調査の専門家を養成したいと語っている。
 安全・安心に関する専門家によって、生活のさまざまな分野の事故調査が行われ、調査結果が悲惨な事故の再発防止に役立てられることを願っている。

《参考記事》
エレベーターも運輸安全委が調査 国交相が対象拡大方針
2010/03/18 23:53 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010031801001130.html

2010年2月4日木曜日

無届設置の昇降機、実態調査へ

 昨年、建築確認の審査を受けずに工場や住宅に違法に設置された昇降機で、死亡事故が5件起きているという。かごが停止していないのに、乗り場の扉があいて、2階から転落したり、昇降機の真下に人が立ち入れる状態だったため、人が下敷きになって死亡するといった事故が起きている。建築確認の審査を受けていれば、これらの事故は防げた可能性が高いという。
 このような事態を重くみた国土交通省は、1月27日、違法な昇降機について、情報の収集をすることを決めた。各都道府県にも、情報の受付窓口を設け、監視を強化する。

《国土交通省HPから》
違法に設置されているエレベーター対策について  平成22年1月27日
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/house05_hh_000141.html

 建築基準法で定めるエレベーターであるにもかかわらず、建築基準法の規定に基づく確認・検査を受けずに設置されたエレベーター(以下「違法設置エレベーター」という。)による死亡又は重大な人身事故が発生しております。
 国土交通省では、今般、都道府県に対して違法設置エレベーターに係る情報受付窓口の設置や情報を把握した場合に所要の措置を講じるよう要請するとともに、労働基準行政を所管する厚生労働省と相互に情報交換を行うことといたしましたので、お知らせします。
なお、国土交通省においても、以下の窓口において工場等の従業員等からの違法設置エレベーターに係る情報を受け付けております。

・国土交通ホットラインステーション
  「国土交通省トップページ」→「国土交通ホットラインステーション」→「建築基準」

・建築物事故・不具合情報受付窓口
  「国土交通省トップページ」→「住宅・建築」→「事故報告」             
   ※国土交通省トップページURL http://www.mlit.go.jp/

2010年1月12日火曜日

市川さん、息子さんの遺影と成人式へ

 1月11日は、平成生まれの若者が成人の日を迎えた。

 東京都港区の自宅マンションで、2006年6月、エレベーターから降りようとしたところ、扉が開いたまま上昇を始めたエレベータに挟まれて亡くなった市川大輔さん=当時(16)=の母正子さん(57)が11日、大輔さんの遺影を手に、港区の成人式に出席した。「いまだ事故原因は全面的に解明されていない。息子もみんなと一緒に一歩踏み出す。進まない状況を一歩進めるスタートにしたい」と思いを新たにしていた。

 同級生らは、エレベーター事故の原因究明を求める活動をいっしょに取り組んでいる。大輔さんの同級生の成長を見守る市川さんの目に、成人した同級生らがたのもしく映ったにちがいない。

 なお、2009年7月、製造元のシンドラーエレベータの元東京支社保守部長ら5人が、業務上過失致死罪で在宅起訴されている。

 
《記事》
エレベーター事故から3年半 遺影の息子と成人式   2010年1月12日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010011202000076.html

2009年11月8日日曜日

荷物用エレベーター事故、政府が実態調査へ

 7日、国土交通省と厚生労働省は、荷物用エレベータの事故が相ついでいることから、連携して調査することになった。荷物用エレベーターでの労災事故で亡くなった人は、平成18年から20年までの3年間で37人、けが人は毎年200人以上にのぼるという。

 国交省や厚労省は、どこにどんなエレベーターが設置され、保守点検はどうなっているのかなど、実態を把握して、必要な安全対策をとるよう、指導するべきだと思う。

《参考記事》 
荷物用エレベーター 3年で37人死亡、政府が実態調査へ  2009/11/08
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/091108/crm0911080111003-n1.htm

2009年10月21日水曜日

エレベーター事故、運輸安全委員会の調査対象へ

 2006年に東京港区の公共住宅で、高校生が、開いたまま上昇したエレベーターにはさまれて亡くなった。10月21日午前、亡くなった高校生の両親の市川さんらは、前原国交相と面談、エレベーター事故などを調査する独立した調査機関の設置を要望した。前原大臣は、これに対して、運輸安全委員会の調査対象を拡大し、エレベーターやエスカレーターなどの事故も対象とする考えであることを伝えたという。

 これによって、運輸安全委員会の事故調査の対象が広がり、身近なところで起きる事故についても、立ち入り調査や事業者に勧告を行う権限のある運輸安全委員会で事故調査を行うことになる。

 運輸安全委員会で、事故原因が徹底して調査され、有効な再発防止のための安全対策が講じられることをのぞむ。
  
《参考記事》
エレベーター事故「運輸安全委の対象に」 前原国交相 2009年10月21日13時51分
http://www.asahi.com/national/update/1021/TKY200910210264.html

2009年9月28日月曜日

既設エレベーターの安全の確保を

 9月28日から、エレベーターの安全に関わる技術基準を見直した政令が施行される。新たに設置するエレベーターには安全装置の設置が義務付けられる。
 しかし、既設のエレベーターには、この規定は及ばないから、エレベーター事故が心配される。報道によれば、既設のものについては、数年後には補助ブレーキの取り付けが義務付けられる見通しだという。
 しかし、エレベーターは、日常的に使われている。特に高齢の方や障害を抱えた方には不可欠だから、安全なエレベーターが求められる。既設のエレベーターの安全をどう確保するのか、早急に検討し対策を講じるべきであると思う。

《国交省HP》
「エレベーターの駆動装置や制御器に故障が生じ、かご及び昇降路のすべての出入口の戸が閉じる前にかごが昇降したときなどに自動的にかごを制止する安全装置の設置を義務付ける」政令等
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/build/jutakukentiku_house_fr_000012.html

《NHKニュース》
エレベーター新安全基準施行
http://www3.nhk.or.jp/news/t10015736281000.html

2009年9月27日日曜日

事故の原因究明へ、新たな機関を

 2006年6月に起きたエレベーター事故では、製造元のシンドラー社が、警察の捜査を理由に情報提供を拒んだため、事故原因が十分解明されず、再発防止対策がおくれた。また、遺族の市川さんにとっては、なぜ自分の大切な子供が事故にあったのか、事故から3年以上たっても、誰からも事故原因について説明も謝罪もされず、苦しい思いを募らせる日々であったにちがいない。

 警察の捜査と事故調査がぶつかる状況は、残念なことに事故の再発防止につながらず、同種の事故を繰り返すことになる。
  
 そんな状況を繰り返さないために、一刻も早く、生活空間の中の重大な事故の原因究明を進め、再発防止に役立つ提言を打ち出せる機関をつくってほしい。
 また、事故原因の調査段階でわかったことは、推定原因であっても、考えられる再発防止策を積極的にとり、同種の事故の再発防止につなげてほしい。

《参考記事》
製品事故の原因究明、新たな機関設置を検討 福島消費者相 (25日 23:33)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090925AT3S2501J25092009.html