2009年10月29日木曜日

国交省、「鉄軌道輸送の安全にかかわる情報」を公表

 27日、国土交通省は、「鉄軌道輸送の安全にかかわる情報(平成20年度)」(以下「情報」と略)を公表した。「情報」は、平成18 年10 月1 日に施行された「運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律」により新たに加えられた鉄道事業法第19 条の3(軌道法第26 条において準用する場合を含む。)の規定に基づき、国土交通省が毎年度整理し、公表しているものである。
 
 この中で、踏切問題について、「課題のある踏切が依然として数多く存在していることから、歩道が狭隘な踏切の拡幅等による踏切の解消や改良にスピード感を持って取り組んでいくことが重要である。」と記している。

 また、「情報」の中で、警報機はあるが遮断機のない第3種、警報機・遮断機ともにない第4種踏切での事故の割合が、警報機遮断機がある第1種踏切と比較して依然として高いとしている。
 「平成20 年度における踏切道100 箇所当たりの踏切事故件数は、第3種踏切道が1.37 件、第4種踏切道が1.62 件となっており、これらと比較すると一般的には道路の交通量若しくは列車の本数が多く、又は列車の速度が高い傾向にある第1種踏切道の0.82 件」よりも割合が高いと分析している。 

 国交省は、今後15年間で鉄道運転事故を3割減らすという目標をうち出している。鉄道運転事故の4割近くを占める踏切事故の対策が早急に求められる。
 特に、事故の割合が高い第3種、第4種踏切は、JRの地方の路線や中小民鉄の路線に多く、資金難から踏切設備を整備できないところが多い。国交省や地方自治体は、事業者への補助金交付などを通じて、踏切の安全対策を進めることが必要である。

国土交通省「鉄軌道輸送の安全にかかわる情報」(平成20年度)
http://www.mlit.go.jp/tetudo/tetudo_tk8_000009.html

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