電動車いすの中でも、ハンドル形の電動車いすの事故が増えている。
製品評価技術基盤機構(以下、NITE)の調査によれば、1986年から、平成20年1月末までに96件の事故情報が寄せられているということだ。
最近、足腰が弱るなど日常生活で移動に不自由なお年寄りが、買い物などの移動手段として、ハンドル形電動車いすを利用しているのを見かける。スクーターのような乗り物だが、歩行者扱いなので、商店街などでよく見る。
しかし、ハンドル形電動車いすは、段差でバランスを崩して転倒し、お年寄りが亡くなったり、溝にはまって倒れるなど、大きな事故がおきているそうだ。
調査によれば、2002年以降、事故は増加傾向にあり、このうち、死亡、重傷にいたる重大事故が53% を占めているという。そのため、平成19年、経済産業省が試買テスト事業を、NITEに委託し、NITEがハンドル形電動車いすの安全性の調査を実施、20年3月報告と提言を出した。
その後、経産省では、多発する事故を防ぐため、ハンドル形電動車いすについて、JIS規格の改正を検討していたが、12月20までに制定することを決めた。
高齢化が進むにつれ、ハンドル形電動車いすなどの利用はますます増えるのではないかと思うが、利用者に安全な乗り方を周知するとともに、誤って操作しても事故を起こさないよう電動車いすそのものの安全対策もすすめてほしい。
《参考》
「NITE ハンドル形電動車いすの安全性調査結果」
http://www.nite.go.jp/jiko/journal/journal_vol7_pdf/journal_vol7_p026tokusyu.pdf
経済産業省「ハンドル形電動車いすの安全性・利便性を高めるため、JISの改正を行います」
http://www.meti.go.jp/press/20091009004/20091009004.pdf
《記事》
ハンドル形電動車いすの事故防止へJIS規格改正
更新:2009/10/13 20:35 キャリアブレイン
http://www.cabrain.net/news/article/newsId/24755.html
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