2010年9月4日土曜日

秩父鉄道第4種踏切、音声装置で注意喚起

 報道によると、秩父鉄道は、この夏、警報機・遮断機がない第4種踏切に、自動音声で踏切の通行者に「危ない。踏切では止まって、右、左を確認してから渡りましょう」と、注意をうながす装置を設置した。
 秩父鉄道の全102個所の第4種踏切のうち、通行量が多く、危険度が高い21か所を選び取り付けたそうで、通行者が近付くと、センサーが反応して、自動音声が流れる仕組み。

 第4種の行田市桜町踏切では、2008年9月には自転車に乗った男子中学生(当時14歳)が列車の接近に気付かず、急行に撥ねられて亡くなった。同じ踏切で、昨年12月には保育園児(当時4歳)が犠牲になっている。歩行者と自転車専用で、幅は約2メートルと狭く、中学生が来た方からは列車の接近が見えにくいと思った。
 また、今年5月には、秩父市の大野原の黒谷踏切でも、高校生が踏切に入って列車にはねられる事故が起きている。

 音声装置の効果はまだわからないが、第4種踏切を知らない人が踏切に気付きいったん停止することをうながす上で、大切な装置かもしれない。
 しかし、踏切に、通行者に対して列車の接近を知らせる装置を設置することは国交省令でも決められており、今後も、危険な第4種踏切を第1種に改善していくことが必要だと思う。
 
 102か所の踏切を一度に全部改善することは難しいだろうが、列車本数や通行量が多く学校や幼稚園などがちかい踏切、児童・生徒・幼児などが通る踏切、お年寄りや障害を持った方々が通る踏切から優先的に改善していってほしい。
 鉄道事業者や自治体は、踏切周辺の環境の変化、宅地化が進み新しい住民や学校などの施設が増えていることなどを考慮して鉄道の安全対策を進めるべきだと思う。

《参考:当ブログ記事》
「踏切事故の現場をたずねて~秩父市大野原黒谷7号踏切」 2010年5月16日
http://tomosibi.blogspot.com/2010/05/7.html
「踏切事故の現場をたずねて」(行田市桜町踏切) 2009年6月22日
http://tomosibi.blogspot.com/2009/06/blog-post.html

《参考記事》
「秩父鉄道踏切 センサーで『危ない』 音声装置 効果は  進まぬ「第4種」統廃合 自治体の腰重く」   (2010年9月4日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/news/20100903-OYT8T01217.htm

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