事故から1週間近くたった25日、現場の踏切に行った。踏切の入口に立った。道が斜めのせいか、距離感がわかりにくい感じがした。事故当時、女性が、どのように渡ったのか、慣れない踏切を歩いていてつまずいたのか、何かを落としてしまい立ち止まって拾っていたのか。なぜ、渡り切れず踏切内に取り残されたのか、報道からはわからない。
しかし、踏切に立ってみて思ったのは、このような急角度で交差した踏切道と線路は危険ではないかということだ。(下の写真は東府中2号踏切)
しかし、踏切に立ってみて思ったのは、このような急角度で交差した踏切道と線路は危険ではないかということだ。(下の写真は東府中2号踏切)
踏切から府中方面を見る(下)。
踏切から100mから、カーブになっており、列車が直前まで見えない。
報道によると現場の踏切では、2004年12月に84歳の女性が、08年1月にも72歳の男性が渡り切れずに、はねられて死亡するという事故が起きているという。
事故後の2005年、京王電鉄は、対策として、遮断機を付け替えて、線路と平行に設置し、遮断機と遮断機の間の長さを35mから23mに短縮する、警報時間を8秒から14秒に延ばすなど対策をとった。
また、今回の事故をうけて、京王電鉄では、非常ボタンを2個から4個に増やし、警報時間も延ばしたという。
報道では、斜めに道路と交差する長い踏切を、なるべく短い距離で渡ろうとしたらしい女性が、渡り切れずに列車に撥ねられたと伝えている。
現場の踏切は、線路と旧甲州街道(都道)がななめに交差している。そのため、思っていたよりも踏切道が長かった。写真でもわかるが、旧甲州街道の道路中央線(黄色)が、踏切停止線(白色、線路と平行だと思う)と急な角度で交差しており、測ったら30度なかった。
踏切道は幅7m程度、長さ約25mだが、線路が道路とななめに交差しているため、歩きにくかったり、自転車に乗っていて車などをよけようとしてハンドルを切ると、タイヤがレールの間に挟まれる危険がある。
現に、私が踏切を歩いて渡っている時、小学生3人が自転車で踏切を走ってきて、最後尾にいた小学生の自転車のタイヤがレールの隙間にはさまれ、動けなくなった。
警報機は鳴っていなかったが、急いで、自転車を上に持ち上げ、レールから外してあげた。もし、これが警報機が鳴っていて、誰も近くにいなかったらと思うとぞっとした。
看板には、「踏切内で自転車のハンドルを切ると大変危険です この踏切では自転車をおりてご通行願います」と書かれているが、通行する人をみていると、看板に気付かず、ほとんどの人が自転車に乗ったまま渡っている。
踏切では、京王電鉄の社員が、「踏切では無理に横断しない」よう書いたチラシとタオルなどを、踏切で待つドライバーの方々に配っていた。
しかし、踏切を通行する人や車に注意して渡るようにと訴えるのもよいが、有効な安全対策を講じてほしいと思う。京王線は、東府中2号踏切の400メートル手前くらいまで、鉄道が高架になっている。この高架化を先にすすめることを検討すべきではないだろうか。
東京都は、「踏切基本対策(平成16年)」の中で、今回事故のあった東府中2号踏切も2025年までに改善する「重点踏切」の一つに取り上げている。その後、6年ほどの間にこの踏切で3人の方が亡くなった。同じような事故が再び起きないよう、早急に対策を検討してほしいと思う。
最後になりましたが、亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。
《参考記事》
「電車接近見えづらく 67歳死亡 東府中・斜め踏切」 (粂文野) (2010年9月22日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20100921-OYT8T01297.htm
「京王電鉄 踏切の安全策強化」 (NHKニュース)
http://www.nhk.or.jp/lnews/shutoken/1004191101.html
0 件のコメント:
コメントを投稿