2009年9月26日土曜日

花王「エコナ」出荷を一時停止、安全性は?

 9月16日、花王は17日から、特定保健用食品の表示許可を得ている「エコナ」シリーズ全商品の出荷を一時停止すると発表していた。エコナには、発がん性物質の「グリシドール」に分解される可能性のある「グリシドール脂肪酸エステル」が多く含まれているためで、同社は安全性には問題ないとしているが、他の食用油と同程度の含有量に抑えるまで、出荷を見合わせる。

 グリシドール脂肪酸エステルは、2008年ごろから欧州を中心に安全性を懸念する声があったもので、同社は原料である大豆や菜種のにおいや色を消す製造過程で発生したとみており、製造技術を改良し、10年2月にも出荷を再開する予定だという。

 これに対して、消費者団体から、不安の声が上がり、花王や消費者庁に、説明を求める集会が25日開かれた。
 「エコナ」シリーズは、健康ブームの中で、脂肪がつきにくいから健康によいと人気があり、中元や歳暮の品としても人気がある。

 「特定保健用食品」とは、「からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えるのに役立つなどの特定の保健の用途に資する食品」と厚労省のHPには書かれている。
 「特定保健用食品」として販売するためには、製品ごとに食品の有効性や安全性について審査を受け、表示について国の許可を受ける必要があり、許可マークが付されている。
 
 では、この食品に許可を出した厚労省はどんな審査をしていたのだろうかと疑問がわいてくる。また許可を出した後、安全性に疑問が出されるなど、再検討する必要が出てくれば、審査をし直すべきではないかと思う。

《参考記事》
花王「エコナ」安全と説明 消費者側、不安の声も  (25日 22:31)
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20090926AT1G2503B25092009.html

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