平成17年4月、兵庫県尼崎市で、乗客106人が亡くなった福知山線脱線事故で、神戸地検が不起訴としていたJR西日本の井手正敬元相談役(74)ら歴代3社長について、神戸第一審査会は二度目の「起訴相当」を議決した。
昨年5月から施行された改正審査会法に基づき、検察審査会の議決が法的拘束力をもつため、今後は、神戸地裁が指定する弁護士が3社長を起訴して、裁判を行うことになる。
昨年7月、神戸地検は、事故現場が急カーブに付け替えられた当時、鉄道本部長だった山崎前社長一人を「事故防止のために自動列車停止装置(ATS)を整備することを怠った」として在宅起訴した。しかし、井手元相談役ら3人については「安全対策を山崎前社長に委任していた」として、不起訴処分としていた。
この歴代3社長の不起訴処分を不服とした遺族らが、昨年8月、同審査会に申し立てをおこなっていた。同審査会は10月、起訴相当を議決。
しかし、地検が12月に再び、不起訴としたため、同審査会は遺族や地検検事から意見聴取するなどして、再審査を進めていた。
今後、裁判所が指定した弁護士によって裁判が行われる。警察や検察の捜査記録や資料が明らかにされることで、鉄道事業者の経営姿勢や安全対策の問題点を明らかにして、事故の再発防止に役立ててほしい。
また、同じような悲惨な事故が再びひき起こされることのないよう、鉄道事業に携わる人々は、安全優先の姿勢を確認してほしいと思う。
《参考記事》
JR西歴代3社長、強制起訴へ 神戸第1検審が起訴議決 3月26日17時19分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100326-00000583-san-soci
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