2010年3月18日木曜日

「安全・安心」に関する学部、関西大学などに誕生

 4月から、関西大学は、大阪府高槻市に社会安全学部をスタートさせる。
新しく建設された新キャンパスでは、
①人為的な事故を対象にした社会災害マネジメント ②防災・減災を学ぶ自然災害マネジメント――の2コースがはじまる。行政の防災危機管理や、CSR(企業の社会的責任)、コンプライアンス(法令順守)などの分野で、計画立案や運営管理を担える人材づくりを目指すという。

 報道によると、開設準備から関わっている安部誠治教授(公益事業論)は、「原因解明には、工学的な知見、企業の安全哲学や経営の分析、法令の現状など複合的な視点がいる。従来にない学問が必要」と語っている。
 また、未来センター長で、学部長に就任する河田恵昭教授(防災危機管理論)は「被災地の現地調査や、事故にかかわった企業の第三者評価などにも取り組む」という。


 2004年には、千葉科学大学(銚子市)も危機管理学部をスタートさせている。危機管理システム学科では社会の安全・安心をささえる技術や法律などの専門知識を学ぶ。また災害医療にかかわる救急救命士らを育てる医療危機管理学科などもある。
 
 今春には、災害時に使う航空機の運用・利用や、人命救助を効率的に行える車両や機材などを設計・運用できる人材を育成する航空・輸送安全学科も新設する。

 今、自然災害や、大規模輸送機関の事故、製品事故など、さまざまな分野で危機管理が求められている。
 多くの大学で、実際の現場で活用できる研究を進め、安全・安心に貢献できる人材を育成してほしいと思う。
 
《参考記事》

「安全・安心」の学部  関西大などに誕生…災害、大事故の危機管理学ぶ
(2010年3月13日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/topics/20100313-OYO8T00314.htm

《参考》
産経新聞に、平成21年11月から連載された
「安全安心を求めて 関西大学社会安全学部の試み」を、関西大学のHPで読むことができる。
http://www.kansai-u.ac.jp/tnc/news/detail.php?i=93

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