3月は、卒業式のシーズンだ。
卒業生が歌う卒業式ソングも、以前は「仰げば尊し」が多かったが、今は卒業生が選曲する学校が増えているらしい。
徳島新聞では、県内の国公私立の全中学校(87校1分校)に取材したところ、もっとも歌われる曲は、「旅立ちの日に」で、34校だったという。
「旅立ちの日に」は、1991年、埼玉県秩父市立影森中学校の校長だった小嶋登さんが作詞し、音楽担当だった高橋浩美教諭が曲を作った。翌年、音楽教師向けの専門誌に掲載されると、全国の小中学校などに広まった。
その他には、「道」(EXILE)、「旅立ちの日に…」(川嶋あい)、「ありがとう」「YELL」(いずれも、いきものがかり)「桜ノ雨」(absorb)など、Jポップの人気アーティストの曲が並ぶ。
今春、伊藤翼君は元気でいれば、友人たちとともに中学校を卒業するはずだった。未来を夢見て、大きくはばたくはずだった。何事にも前向きだったという翼君は、さまざまな困難を乗り越えて、きっと、社会に貢献する人になっていたにちがいない。
その翼君は、2008年5月、諏訪市のJR中央東線の遮断機のない踏切で、特急スーパーあずさに撥ねられて亡くなった。事故から半年後、踏切には遮断機が設置された。
友人たちから尊敬され慕われていた翼君が、なぜ踏切事故で突然この世を去らねばならなかったのか、ご両親は今も問い続けている。
翼君の事故については、
「踏切事故の現場をたずねて」 http://tomosibi.blogspot.com/2009/07/blog-post.html
「諏訪市武津踏切、遮断機設置へ」 http://tomosibi.blogspot.com/2008/09/blog-post.html
《参考》
「旅立ちの日に」 (小嶋登作詞 高橋浩美作曲)から
白い光の中に 山並みは萌えて
遥かな空の 果てまでも 君は飛び立つ
限りなく青い 空に心ふるわせ
自由をかける鳥よ 振り返ることもせず
勇気を翼にこめて 希望の風に乗り
この広い大空に 夢を託して
(略)
今 別れの時 飛び立とう 未来信じて
はずむ若い力 信じて
この広い 大空に
《参考記事》
「卒うた変わる定番 県内中学校、Jポップ上位 」 2011/2/28 10:26 徳島新聞
http://www.topics.or.jp/localNews/news/2011/02/2011_12988564302.html
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