報道によると、京都大学霊長類研究所(愛知県犬山市)所長の松沢哲郎教授らのグループが、チンパンジーの母親が死んだ子供をミイラ化するまで背負い、一緒に行動していた例を、同じ群れで複数観察したという。教授らは、ヒトが死者をとむらう行動の起源ではないかとみており、4月27日付アメリカの生物学誌に発表する。
研究によると、1992年と2003年に計3回、死亡した1歳から2歳半の子供をそれぞれの母親が、19日から68日間背負い続けたという。
母親は生きている時と同じように毛づくろいしたり、ハエを追い払ったりして子供に愛情を示しているようだが、生きている時とは背負い方が異なり、研究チームはチンパンジーの母親が自分の子供が死んでいることは理解しているとみる。
松沢教授は「ヒトが死者をとむらう気持ちも進化の過程で生まれた。死んだ子供によりそうチンパンジーの行動に、その起源があるのではないか」と話しているという。
観察中、ほかのチンパンジーでミイラ状態の子を避けたのは1例だけだそうで、群れ全体で、死んだ子供によりそっているのではないかと思える。
《参考記事》
チンパンジー、死亡後も子と行動=ミイラ状態でも一緒に-京大霊長類研(2010/04/27-01:33)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201004/2010042700021&rel=j&g=soc
0 件のコメント:
コメントを投稿