2010年5月、女性の遺族が、女性が亡くなったのは列車の運転士が安全確認を怠ったためだとしてJR西日本に損害賠償をもとめる裁判を起こした。
この裁判で、事故当時、列車を運転していた運転士が、踏切で自転車の女性を踏切の障害物検知装置が感知し、運転士に踏切の異常を知らせる特殊信号発光器が2度発光していたのを見落としていたことが、裁判でわかった。JR西日本の準備書面によると、踏切の手前約720mと400mの地点で、線路わきにある特殊信号発光器が発光していたということである。
また、運転士は、駅に入るため、時刻表などの確認をしていて、特殊信号発光器を見落とすこともあると証言した。
運転士が特殊信号発光器を見落とす可能性があり、通行人が踏切に取り残されているのに、踏切の手前で列車を安全に止めることができないなら、運転士が発光器を見落としても、列車が踏切の手前で安全に止まれるように、列車の運転と連動するようにすべきである。
特殊信号発光器の視認性が悪いのなら、センサーで感知したら、運転席にブザーなどの音で知らせ、自動的に列車が停止するようにできるのではないか。
倉敷駅構内寿町踏切 北側から見る 2012年4月26日撮影 |
倉敷駅構内寿町踏切 南側から見る 2012年4月26日撮影 |
このショッピングモールの完成に合わせて、踏切も改善された。歩道が広げられ、赤いブロックで車道と分けられた。遮断機も車両と自転車や歩行者は別に設置された。また、列車の来る方向が分かるように、方向指示器も設置され、踏切が開くのを待つ間、イライラを幾分か減らせることになった。
交通量が多く遮断時間が長いことから、倉敷駅周辺の高架化し踏切を除却することは、昭和63年ころから検討されてきたそうだが、莫大な費用がかかることから、いまだ実現にいたっていない。
鉄道の高架化には、莫大な費用と長い年月がかかる。15年~20年という歳月の間、事故がないように、できるところから早急に安全対策を講じてほしい。今ある歩道橋をもっとゆるいスロープにすれば、自転車を利用する通行人が楽にのぼれるだろうと思う。
また、歩道橋にエレベーターが設置されていれば、ベビーカーに子どもを乗せた人や高齢者や体の不自由な人も、長い踏切を横断しないで済む。
高架化が進まないのであれば、踏切の横に地下道をつくるといった、すぐにできる対策を講じることも必要だと思う。
《参考》
昨年、拙ブログで、寿町踏切をとりあげた
「踏切事故の現場をたずねて~倉敷市寿町踏切事故から2年」
http://tomosibi.blogspot.jp/2011/05/2.html
《参考》
倉敷市鉄道高架推進室
「倉敷駅付近連続立体交差事業」
http://www.city.kurashiki.okayama.jp/dd.aspx?menuid=1249
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