チェルノブイリ原発を覆う「石棺」が老朽化したため、汚染された水や粉じんが漏れ出ていた。その対策として、3年でシェルターの完成を目指す。そして、原子力発電所の解体や、溶け出した核燃料を取り出すには、100年近くかかるという。
事故から26年がたつ4月26日、新たなシェルターをつくる工事が始まった。シェルターはかまぼこ型で、鉄骨の骨組みにパネルを組み合わせる。高さ105m、幅257mになるという。
隣接する敷地で組み立てられ、その後、特製のレール上を滑らせて、事故を起こした4号炉にかぶせる。耐用年数は100年といわれる。完成は、2015年となる予定で、原発の解体はその5年後に始め、約10年で終わる計画だという。高熱で溶けた核燃料などの物質を摘出するには、今から30年後に着手し、60年ほどかかるという。
シェルターの建設費は、はじめの予想の2倍近い約15億ユーロ(約1620億円)で、欧州復興開発銀行の基金などでまかなわれる。東京電力福島第一原発の事故をきっかけに、チェルノブイリ原発が再び注目を集め、欧州連合やロシア、米国などが拠出を増やし、シェルターの建設が始まった。
事故を起こした原発の解体や溶けた核燃料をとりだすには、なんと長い年月がかかることだろう。
しかし、ウクライナの首相は、原発の価格は太陽光発電の50分の1だとして、その経済性を理由に、原発の利用を続けるとしている。
《参考記事》
「チェルノブイリ原発、新たな『石棺』着工 老朽化対策で」 朝日新聞4月26日
http://digital.asahi.com/articles/TKY201204260516.html
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