報道によると、6日、警察庁の調べで、日本では、交通事故で亡くなる人のうち、約半数を65歳以上の高齢者が占めることがわかった。欧米主要国では、2割前後と日本と大きな差があった。
2009年の交通事故による「事故から30日以内」の死者は、5772人で、9年連続して減少しており、人口10万人あたりの交通事故死者数では欧米各国と比べ、低い水準だという。
しかし、65歳以上の高齢者の割合は、ドイツが23.8%、フランスが19.0%、イギリスが18.9%、アメリカが14.8%であるのに対して、日本は51.2%だった。
高齢者の死亡者を状況別にみると、日本で最も多いのは、「歩行中」47.5%、ついで「自転車に乗車中」が20.1%で、欧米では「乗用車乗車中」がもっとも多いという。
こうした点から、警察庁は、交通事故を減らすには、日本の高齢者の事故について、詳細な分析と対策が必要と判断、2年間かけて調査研究を行うことになった。
日本では、歩行者が行きかう生活空間と、車が走る空間が分かれていないことも原因ではないか
と推測される。各国では、交通事故を防ぐため、生活道路への車両の進入や速度を制限するといった対策がとられているという。日本でも、導入できないか検討するそうだ。
横断歩道や踏切などで、お年寄りの事故のニュースが増えている。青信号のうちに、横断歩道を渡り切れず、急いで渡るお年寄りのために、青信号の時間を延ばすところをふやしたり、足場の悪い踏切道の路面を整えるなど、高齢者が歩きやすい街であってほしいと思う。
《参考》
警察庁の統計
「平成21年中の30日以内交通事故死者の状況」(平成22年3月9日)など
http://www.npa.go.jp/toukei/index.htm#koutsuu
《参考記事》
高齢者交通死割合 日本、米の3.5倍 警察庁が比較研究へ 2010年3月13日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010031302000062.html
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