16日、最高裁は、今年5月に施行開始1年を迎える裁判員制度について、全国の成人男女を対象とした「裁判員制度の運用に関する意識調査」の結果を公表した。
それによると、裁判員制度が開始されてから、裁判や司法について、約43%が興味や関心が増したと答えている。また、裁判員に選ばれたら、刑事裁判に参加したいか聞いたところ、「参加したい」7%、「参加してもよい」11%、「義務であれば参加せざるを得ない」が44%と、参加意向を示したのは合計62%で、08年の調査を2%上回るにとどまったという。また、「義務であっても参加したくない」という回答は約36%だった。
「裁判所や司法が身近になった」かどうかについては、「そう思う」が22%、「ややそう思う」は42%と、裁判が身近に感じられるようになってきたようだ。
一方、「事件の真相が解明されている」かどうかについては、制度が始まる前の刑事事件については、「そう思う」「ややそう思う」を合計すると37%あったが、制度の実施後は35%と、わずかだが、減っている。「どちらともいえない」が52%に達しており、裁判員が参加する裁判への評価が高いとまだ言えないようだ。
裁判員を務めた人たちへのアンケートでは、「よい経験」と感じた人が96%に上っており、最高裁は、こういった経験を広めていきたいとしているが、 課題も指摘されている。7割の人が法廷での審理がわかりやすいとしているが、「日程が短い」という指摘もある。十分論議して裁判員のみなさんが納得できる審理と判決を出してほしい。
《参考記事》
裁判員制度もうすぐ1年 「参加意欲」6割止まり 信頼性に課題も 2010.4.16 21:21
http://sankei.jp.msn.com/affairs/trial/100416/trl1004162123014-n1.htm
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