2013年11月23日土曜日

杖をついた女性、踏切渡り切れず~兵庫県能勢電鉄の踏切

 報道によると、11月21日午後4時半ころ、兵庫県川西市絹延町の能勢電鉄妙見線・絹延橋第1踏切で、川西能勢口発妙見行きの普通電車に女性がはねられて、亡くなった。女性は病院に運ばれたが、死亡が確認された。所持品から、県警は80才代の女性ではないかとみている。
 
 川西署が近くの防犯カメラの映像を確認したところ、女性が杖をつきながら歩いて踏切内に入り、渡り終える前に遮断機が下りてしまい、あわてた女性が転ぶようすが映っていたという。
 
 踏切は、絹延橋駅の南側にあり、幅約8.4mで、現場はカーブしているという。運転士が、女性に気付いたのは、踏切の約30m手前で、非常ブレーキをかけたが間に合わなかった。
 また、踏切が開くのを待っていた車の男性が助けようとしたが、間に合わなかったということだ。
 
 高齢と思われる女性が、途中で立ち止まりながら踏切を渡っていたようで、渡り切れずに踏切内に取り残されたと思う。
 
 今年10月、総務省近畿管区行政評価局は、踏切道における高齢者や障がい者のための安全対策について調査し、報告書をまとめている。その「踏切道の安全確保にかんする行政評価・監視」(平成25年10月22日公表)の中で、以下のように指摘している。
1 調査した鉄道事業者は、解釈基準の解説に記載されている、人が5km/hの速度で踏切道を通過するとした踏切遮断機の遮断装置の警報開始から遮断完了までの時間を標準としており、踏切道の長さ及び鉄道の跨線数に応じて時間を延長しているものの、踏切遮断機の遮断装置の警報開始から遮断完了までの時間は高齢者や障がい者に配慮したものとなっていない 
 
 鉄道事業者は、上記によれば、踏切を通行する人の歩く速さを時速5km(およそ毎秒1.3m)として、警報機が鳴り始めてから遮断機が下りるまでの時間を計算しており、これは成人の男性の歩く速さである。
 車いすの方や高齢の人、足腰の弱った方は、もっと歩くのが遅いと思う。
 事業者は、踏切をどんな人たちが渡るのか実態を把握して、遮断時間を決めたり、路面を整備することが必要ではないのか。
 踏切の手前がカーブしていて、運転士から踏切の状況が直前まで見えず電車を止めることができないのであれば、踏切の手前で電車が安全に止まれるように、障害物検知装置などを整備して、事故を防ぐようにすべきだと思う。
 
《参考》
 総務省近畿管区行政評価局(平成25年10月22日公表)
「踏切道の安全確保にかんする行政評価・監視」12ページ
 
 
《参考記事》 
「杖つき踏切、渡りきれず女性死亡 兵庫・能勢電鉄」朝日新聞2013年11月22日07時42分

2013年11月19日火曜日

JR横浜線川和踏切~村田さんのこと

 10月1日、横浜市緑区中山の川和踏切で、踏切に倒れていた男性を助けようとした村田奈津恵さんが、亡くなった。
 
 18日、村田さんの亡くなった川和踏切に行った。
村田さんのご両親のメッセージが、張られていた。奈津恵さんのために献花に訪れた多くの方々に、感謝の言葉を書かれていた。
 
 
 
 
 献花台は11月24日、村田さんのご両親のご意向もあって、踏切から取り去ることがきまった。
 事故の翌日、川和踏切では、多くの人が花を手向け、手を合わせた
                             2013年10月2日撮影

 
 いつまでも、花を手向けに来たい…あなたのやさしい笑顔に
 きっと、誰もがそう思うだろう
 いつまでも、あなたのことを忘れたくない
 いつまでも、あなたのことを忘れない…
 きっとたくさんの人が、そう思うだろう
 あなたのことを忘れてはいけない
 
《参考》
JR横浜線川和踏切の事故については、拙ブログでは以下の記事
「お年寄りを助けようと 踏切へ~JR横浜線川和踏切」
http://tomosibi.blogspot.jp/2013/10/blog-post.html
「踏切の障害物検知器、人を感知せず~JR横浜線川和踏切」
http://tomosibi.blogspot.jp/2013/10/blog-post_3.html

2013年11月18日月曜日

学校での事件、事故の相談全国ネットワークが発足

 報道によると、いじめを原因とする自殺や、体罰など学校で起きている事件や事故に専門的な知識を持つ全国の弁護士が、被害者や遺族の相談を受け付ける窓口となる全国初のネットワークを発足させた。

 11月17日、16都道府県の弁護士約60人が加入する「学校事故・事故被害者全国弁護団」が発足した。引き続き全国から弁護士の参加を募るそうだ。
 
 (1)子供の権利を守る立場を貫く
 (2)被害者、遺族らの話に耳を傾けて心に寄り添う――
との2点を条件に弁護士を募るという。ベテラン弁護士からの推薦が必要だが、知識や経験は問わないとのこと。

 学校で事故や事件が起きても、事実関係を隠したり、自治体が設置した第三者委員会に問題があることもあり、被害者や遺族の納得のいく真相解明がなされていないこともある。
 
 学校で起きた事故や事件の事実関係を明らかにすることは、いじめや体罰、事故をなくすことにつながるはず。自殺や体罰、学校での事故が少しでも早く無くなるようにと、思う。

《参考記事》
「いじめ相談全国ネット始動 弁護士60人参加」 2013/11/17 17:54   共同通信
http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013111701001720.html

「いじめ相談で弁護士が初の全国ネットワーク 11月発足へ」 2013/8/25 18:38  共同通信
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2500Q_V20C13A8CR8000/

2013年11月14日木曜日

自転車のお年寄り、遮断機に阻まれ死亡~横浜市京急子安第1踏切

 報道によると、2013年11月13日、午後2時半ごろ、横浜市神奈川区子安通り1丁目の京急本線・子安第1踏切で、自転車に乗って踏切を渡っていた男性が、踏切内に取り残されて、下り快特電車に撥ねられて亡くなった。

 
 亡くなったのは、近くに住む71歳の男性で、男性は、下りていた遮断機に、乗っていた自転車が阻まれて出られなくなり、居合わせた人が遮断機を上げて助けようとしたが、間に合わなかったという。自転車の後輪が電車に接触して、男性は転倒、頭を強く打った。

 現場の踏切は、京急子安駅のすぐ西側にある踏切で、京急神奈川新町検車区と子安駅に挟まれた踏切である。線路は複々線で、子安駅が上りホームと下りホームがあるため、踏切は約18メートルの長さがあり、凹凸がある。
 また、この踏切は、国道1号と15号を結ぶところにあるため、車両の通行も多い。

京急子安第1踏切 右手に京急子安駅がある。快速電車が
目の前の線路を走る。  2013年11月14日撮影

京急子安第1踏切を渡ると、JR浦島踏切までの間に車6台が
待機できるスペースがある。 上にJR横浜線が通っている。
2013年11月14日撮影

JR浦島踏切には、跨線橋が設置されている。非常ボタンが
4か所に設置されている。  2013年11月14日撮影

 京急子安第1踏切を渡ると、すぐにJR浦島踏切があり、東海道線・横須賀線・京浜東北線の3路線が通過する。また、京急子安第1踏切と浦島踏切の間には、高架で横浜線が通っている。
 浦島踏切でも、過去に踏切事故が起きていることから、エレベーター付跨線橋が設置されていた。

右手に京急新町検車区がある。踏切の凹凸がわかる。
2013年11月14日撮影
事故当時、非常ボタンは踏切の左右、上下線の両側4か所にあったが、居合わせた人に押されなかった。

 凹凸のある踏切道は、杖を持ったり手押し車を引いたお年寄、足の不自由な方、ベビーカーを押しているお母さんらには、歩きにくいと思う。
 電車が通過したと思うと、次から次に電車が来るような踏切では、ゆっくり歩いて渡ることができない。遮断機が開いたら、急ぎ足で渡ることになる。急いで歩いてつまづいたり、転んだりしかねない踏切だと感じた。
 
 生活する上で踏切を通行しなくてはならない住民や、お年寄りの立場に立って、踏切の安全対策を考えてほしいと思う。
 

《参考記事》
「鉄道事故:京急・子安第1踏切で電車と接触 自転車の71歳男性死亡 /神奈川」 毎日新聞 2013年11月14日 地方版
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20131114ddlk14040260000c.html

2013年10月24日木曜日

近畿行政評価局、踏切調査結果を発表

 今年2月、山陽電鉄荒井駅で起きた特急電車とトレーラー車との衝突事故を受けて、近畿行政評価局は、4月から7月にかけて、大阪府内の踏切道の安全確保に関する行政評価・監視を実施、その結果を公表した。

 近畿2府4県内のJR・私鉄の踏切4389カ所のうち、大阪府内の約3分の1にあたる239カ所を対象とした。対象となった踏切は無人で、警報機・遮断機つき、または警報機つき遮断機なしを対象とした。
 
 その結果、
①非常押しボタンの位置が不適切で、扱いにくいもの11カ所
②ボタン位置が見にくいもの5カ所
③路面劣化により、安全面で問題のあるもの1カ所
④異常の際の連絡先掲示が分かりにくいもの55カ所
⑤踏切内が狭く歩車道が分離されておらず、歩行者の安全のため、対策が必要なもの5カ所
⑥電動車いす利用者が横断に際し、開いている時間が短く渡り切れない恐れのある踏切4カ所
⑦踏切での車いすの利用者実態そのものを把握していない事業者が、調査対象5社のうち4社に     上った。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                         
これらの点について、いずれも近畿運輸局を通じて各鉄道事業者に通知された。

 
 私たちが「運転事故等整理表」(国土交通省鉄道局)の踏切事故について集計したところ、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)では、東京圏(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)より、踏切事故の件数が多いことがわかった。
 東京圏では、平成17年度から平成24年度までの8年間の踏切事故の合計件数は387件であるのに対し、大阪圏では、平成17年度から平成24年度までの踏切事故の合計件数が514件と、東京圏よりも多い。
 
 
 近畿行政評価局が、踏切の実態を調査し、近畿運輸局や近畿整備局を通じて各鉄道事業者に対して、踏切道の改善を勧告したことは、踏切の安全対策にとって大きな意味がある。
 踏切事故が減らない状況を一刻でも早く無くすこと、そのために鉄道事業者や行政は積極的に対策に取り組むべきだと思う。

《参考》
「踏切道の安全確保に関する行政評価・監視 結果報告書」
総務省近畿管区行政評価局2013年10月23日
http://www.soumu.go.jp/main_content/000255651.pdf

《参考記事》
「踏切調査の結果発表 近畿行政評価局」大阪日日新聞 2013年10月23日
 
 http://www.nnn.co.jp/dainichi/news/131023/20131023022.html