報道によると、11月24日午後3時35分ころ、埼玉県本庄市銀座一丁目の踏切で男性(70歳)と、女性が列車に撥ねられて亡くなった。踏切は、JR高崎線の踏切で、列車は高崎発小田原行きの上り特別快速列車(10両編成)だった。
本庄署は、列車の運転士の目撃情報から、女性が男性を助けようとして下りていた遮断機をくぐって踏切内に入り、事故に巻き込まれたとみて調べている。
同署の調べによると、列車の運転士は走行中、前方で踏切内にしゃがんでいる男性を発見し、ブレーキをかけた。その直後に、女性が遮断機をくぐって男性にかけより、背後から男性の両脇をかかえて線路の外に運び出そうとしていたという。しかし、電車はブレーキが間に合わず二人を撥ねたという。
運転士は、男性が物を拾っていたようだと話しているそうだ。同署は、女性は男性と面識はないようだが、女性が自転車で踏切の近くを通りかかった際に、男性を助けようとして、撥ねられたと見ている。
現場を見てきた記者によると、この踏切は、第1種で、警報機・遮断機が設置されている。踏切の幅は4~5m、長さ7~8mで、非常ボタンが踏切の2か所に設置されているという。報道された写真を見ると、障害物検知装置も設置されているように見えるが、この装置が作動していたかどうかは確認していない。
地図を見ると、踏切道には、6方向から道路が入ってきており、入ってくる車両が多い。また、路面にアスファルト舗装を修復したような跡があり、凸凹がある。歩行者用通路のカラ―舗装がされていないので、、車両が多いとき、歩行者は、車両のすぐ脇をとおらねばならず、踏切を通ったお年寄りは危険を感じていたという。
当時、非常ボタンは押されていなかったそうだ。非常ボタンがあることやその役割があまり、踏切の通行者に知られていないのではないかと思う。もし、亡くなった女性が知っていれば、真っ先にボタンを押したかもしれない。
また、障害物検知装置があったのなら、男性を検知していなかったのかどうか調べるべきだと思う。
亡くなった女性は、救急車で搬送される途中、救急隊員に男性のことを心配していたという。男性は、間もなく死亡が確認され、女性も搬送されて病院で手当てを受けたが、亡くなった。
なぜ、男性が踏切内に残されたのか、警報が鳴るのが短くないか、遮断機が下りてくるのが早くないか、センサーは働かなかったのか、など調べてほしい。そして、事故の再発防止に役立ててほしい。
最後になりましたが、亡くなられたお二人のご冥福をお祈りいたします。
《参考記事》
「踏切の男性に駆け寄る姿目撃 60歳女性、助けようとして犠牲に」産経新聞2012年11月25日
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121125/dst12112501230001-n1.htm
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