2009年10月20日、JR山田線の盆景踏切(岩手県宮古市八木沢)で、列車と乗用車が衝突し、乗用車に乗っていた高校生と母親の二人が亡くなった。この踏切には、警報機や遮断機はなく、2006年にも死亡事故が起きていた。
報道によると、12日、宮古市は、盆景踏切に遮断機などを設置する工事が間もなく終わり、事故からちょうど1年となる20日から供用すると発表した。
同踏切には遮断機と警報機が設置される上、私道だった道路を市道にして幅員を2・5メートルから5メートルに拡幅。また、同じように事故が起きていた近くの竹洞踏切にも警報機・遮断機が設置される。
事故が起きる前の昨年8月、宮古市はJR東日本と協議して、盆景踏切をふくむ市内4か所の踏切を2010年度に計画、2011年度に整備する予定だったという。
しかし、昨年10月盆景踏切で親子二人が亡くなったことから、遮断機と警報機の設置を求めて、付近の住民がJR東日本盛岡支社に、1131人分の署名を提出、宮古市は、2010年度に踏切の整備費を予算化、事故から一周忌になるのを前に踏切の整備をすすめた。
事故で亡くなった高校生(当時17)は宮古商高の野球部員だった。チームメートだった高校生は、踏切の整備が完成することに、「彼は帰ってこないけれど、後輩たちも通るところなので良かった」と話しているそうだ。
しかし、今回、盆景踏切と竹洞踏切の整備は終わるが、宮古市内には遮断機も警報機もない踏切が、まだ26カ所残っているという。宮古市は、今後もJR東日本と協議を進めていく予定。
JR東日本には、踏切を取り巻く環境、宅地化による住民の増加や学校・幼稚園開設などの変化を把握して、踏切の安全対策を検討してほしい。
《参考記事》
「2人死亡の踏切 遮断機と警報機の設置」 2010年10月13日 朝日新聞
http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001010130001
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