2015年5月19日火曜日

港区竹芝エレベーター事故から9年~6・3集会のお知らせ

 2006年6月3日、港区シティハイツ竹芝マンションで、シンドラー社製のエレベーターは、当時16歳の市川大輔君がエレベータから降り始めている最中に、扉が開いたまま突然上昇(戸開走行)、市川君は突然命を奪われた。そのあまりに理不尽な事故から9年が経とうとしている。
 
「生きる力」ご案内

 エレベーターは、私たちが日々生活の中で利用する身近な乗り物である。その安全は、メーカー・独立保守点検業者が情報を共有、協力して安全を厳しく維持しなくてはならないはず。
 市川大輔君の遺族らは、各方面に、なぜ事故が起きたのか、なぜ防ぐことができなかったのか、徹底的に調査・解明してほしい、事故の教訓を安全対策に生かしてほしいと訴えてきた。
 しかし、いまだに十分な再発防止策がとられているとは言いにくい。

 今年も、6月3日、大輔君の命日に、「安全な社会づくりを目指して 6・3集会」が開かれる。

日時:2015年6月3日(水)18:10~20:30
会場:港区障害保健福祉センター(ヒューマンプラザ)
    港区芝 1-8-23
    JR浜松町駅南口から徒歩8分
    *6階 講演会・報告会(竹芝小記念ホール) 開場17:30 開演18:10
    *7階 活動資料と写真展 14:00~20:30
講演:柳田邦男氏(ノンフィクション作家・評論家)
    今年で7回目になる柳田氏の講演。さまざまな事故の被害者・遺族たちを支援し続けてい      
    る。氏は、「たったひとりの命」だからこそ、事故原因と構造的背景要因をあきらかにし、次 
    の事故を引き起こさないようにしなくてはならないと話す。
他に裁判報告など:遺族、弁護士

資料代として300円
詳細は、「赤とんぼの会6・3」ホームページ http://akatonbo-6ten3.org/

2015年5月13日水曜日

お年寄りが亡くなった踏切~兵庫県川西市絹延橋第1踏切

 2013年11月21日午後4時半ころ、兵庫県川西市にある絹延橋第1踏切で、杖をつきながら踏切を渡っていた高齢の女性が、渡りきらないうちに遮断機が下り、踏切内に取り残され、電車に撥ねられて亡くなった。女性は遮断機が下りたので、あわてたようすで、転んでしまった。そこへ、川西能勢口発妙見行き普通電車が来たという。

 絹延橋駅は、能勢電鉄川西能勢口駅から、一つ目にある。この駅の南側に絹延橋第1踏切がある。幅は約8m、長さは8mくらいだろうか。電車の来た方は、カーブしており、電車の運転士が女性に気がついたのは踏切の手前30mくらいで、非常ブレーキをかけたが間に合わなかったということだ。また、踏切が開くのをまっていた車の運転手は、女性を助けようとしたが間に合わなかったという。

 

絹延橋駅改札口を出ると、右手に絹延橋第1踏切があった。電車の来た方角
川西能勢口方面は、右にカーブしていた。       2015年4月19日撮影

 踏切はカーブの途中にある。そのため、線路の外側が高くなっている。踏切道内は起伏ができていて、決して長い踏切ではないが、歩きにくい。足の悪いお年寄りだったら、歩くのが遅くなる。

 鉄道に関係する人は、電車が高速で走るには線路の外側を高くする必要があるという。しかし、踏切を通行しなくてはならない人にとっては、そういう構造の問題が、命取りにもなるということを、忘れないでほしい。
 構造上の問題は解決が難しいというが、急なカーブでは速度を落とせばよいのではないだろうか?そうすれば、線路の外側を高くしなくてもよいのではないだろうか?
急なカーブであっても高速で通過しようと思わないで、踏切を日々通行する人のことも考慮して、構造上の問題も解決してほしい。

 最後になりましたが、亡くなられた女性のご冥福を祈ります。


絹延橋第1踏切の右手、川西能勢口方面から普通電車が来た。
駅は左手にある。                     2015年4月19日撮影
<参考>拙ブログでは、以下で取り上げた
「杖をついた女性、踏切渡り切れず~兵庫県能勢電鉄の踏切 」2013年11月23日
http://tomosibi.blogspot.jp/2013/11/blog-post_23.html

2015年5月7日木曜日

両側に路側帯を設置~東武伊勢崎線北千住東踏切

 半径310mの急カーブにある東武伊勢崎線北千住東(伊21号)踏切は、東武伊勢崎線北千住駅の南約670mのところにある。長さは、約23mで5本(レール本数は10本)の線路が東西に横切っている。ここは、ピーク時には、1時間のうち40分以上閉まっている開かずの踏切だ。
 昨年2月6日、この踏切を、76歳の女性が自転車を押しながら渡っていて、踏切内に取り残され、急行電車に撥ねられて亡くなった。

 事故当時、路側帯は片側にしかなく、車両が混雑すると、狭い路側帯を両側から通行人が行きかい、危険だと思われた。
 そんな中、女性は警報機が鳴りだしたので、踏切内で立ち往生してしまったのかもしれない。

 今年3月16日、足立区は路側帯を両側に設置するなどの安全対策を実施し、足立区と地元自治会などで踏切の安全を祈った。また、東武鉄道は非常ボタンを2か所から4か所に増設、障害物検知装置も変えることを検討しているという。

 徐々に安全対策が講じられているが、この踏切が通学路でもあることを考えると、児童が通行する時間帯だけでも、踏切に誘導員がいるとよいと思う。踏切内で転んだり、渡りきれなかい人がいたら、誘導員に非常ボタンを押してもらって、電車の運転士に異常を知らせたりできるのではないだろうか?

 踏切ごとに、必要な、またすぐできる対策も異なるだろう。それぞれの踏切の利用の実態を調べて、安全対策を検討し、実施していってほしいと思う。

 

東武伊勢崎線北千住東1丁目(伊21号)踏切
カーブにあるため、外側は高くなっている。路面の凹凸が大きい。
見通しが悪く、電車が右から来ても直前まで、見えない。
                                  2015年5月7日撮影

≪参考≫拙ブログでは、事故について、以下でとりあげた
「急カーブにある踏切~東武伊勢崎線北千住東踏切」
http://tomosibi.blogspot.jp/2014/02/blog-post_13.html

2015年4月21日火曜日

「私たちのJR福知山線脱線事故-事故から10年展」~東京・駒込で

 今月25日で、2005年に起きた福知山線脱線事故から10年がたつ。
 兵庫県尼崎市のJR福知山線の尼崎駅手前の急カーブで、事故は起きた。快速電車が制限時速70kmの急カーブを時速116kmで進入し、曲がりきれずに脱線転覆、線路脇にある9階建てのマンションに衝突し、乗客106人と運転士が死亡、526人が負傷した。
 2007年6月、国交省の航空・鉄道事故調査委員会は、運転士のブレーキ操作が遅れたことが、脱線の原因とする事故調査報告書を公表した。

 事故は、朝の満員電車で起きた。もし、東京で、朝の通勤・通学の時間帯で起きたらと、不安に駆られて毎日、乗車する人も少なくないだろうと思う。
 私自身も、乗車している電車がスピードを出してくると、気分がよくない。スピード重視の運行で本当に安全なのかと疑問を持つ。しかし、私は他に移動手段がないので、しかたなく鉄道を利用している。
 報道によると、横浜の女性が、脱線事故で負傷した男性や女性の書いた絵や模型を展示することを企画、今月22日から26日まで駒込で企画展を開くという。
 女性は、フリーライターの木村奈緒さんで、昨年、テレビのドキュメンタリー番組で2両目で負傷した小椋聡さんが事故現場の絵画や模型を製作していることを知り、企画を思い立った。
 東京で、小椋さんらの絵を見ることができれば、福知山線脱線事故を考える機会になるのではと思う。

 場所は、豊島区駒込のKOMAGOME1-14cas。午前11時から午後8時まで。入場無料。22日は午後6時半から小椋さんらのトークイベントも開催される。トークイベントは要予約。
詳しくは、「私たちのJR福知山線脱線事故-事故から10年展」http://fukuchiyama10years.tumblr.com/
≪参考記事≫
「福知山線の教訓 東京も忘れずに 横浜の女性が企画展」東京新聞2015年4月8日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015040802000118.html

2015年4月1日水曜日

電動車いすの事故~もとめられる安全対策

 ハンドルのついた電動車いすの事故が相次いでいる。報道によると、過去3年間に起きた事故13件の重傷・死亡事故のうち、10件までが同じメーカーの製品に集中していることが、消費者庁の消費者安全委員会の調査でわかった。事故の頻度は、他社の製品の10倍以上で、製品の構造が原因の一つとみられることから、消費者安全委員会(消費者事故調)は、メーカーに改善を促し、メーカーもアクセルレバーのつけ方などを検討するという。

 重大な事故が相次いでいるのは、松山市にある農業機械メーカー「アテックス」が製造する電動車いすで、他社のブランドで販売されているものも含め、これまでに全国で約8万台が出荷されているという。
 身の回りの事故の原因を調べる消費者事故調が、昨年11月からハンドル型電動車いすの事故を調査した結果、平成24年度以降の2年8か月の間に、消費者庁に報告された13件の重傷・死亡事故のうち、8割にあたる10件までが、この会社の製品で起きていることがわかった。このうち、6人の利用者が亡くなっていることがわかったという。
 事故は、お年寄りが電動車いすに乗っていて、道路わきに転落したり、踏切で列車にはねられたりして起きている。
 消費者事故調は、その原因の一つとして、この会社の製品のアクセルレバーが、他社のものと異なり、ハンドルよりも4センチ高い位置についていることがあると見ている。ハンドル操作がしやすい反面、お年寄りが具合が悪くなってうなだれたり、意図せずにレバーに触ってしまい、レバーを押して前に進んでしまう恐れがあるという。
 このため、消費者事故調はメーカーに対して改善をうながした。メーカーは、アクセルレバーのつけ方などについて改善を検討すると消費者事故調に伝えた。

 これまでに国内では、ハンドル型電動車いすが約47万台販売されているが、このうち、このメーカーの製品は8万台あまり。重大な事故は他社の製品全体の10倍以上の高い確率で起きているという。
 
 平成24年10月に、兵庫県高砂市でおきた踏切事故では、電動車いすに乗っていた男性(83歳)が、貨物列車にはねられて亡くなった。
 
 この踏切の近くに住む男性が、この事故を目撃していた。NHKがこの男性を取材したところによると、電動車いすに乗っていた男性は、遮断機が下りたため、踏切の手前でとまった。その後、前のめりに体が倒れた後、車いすが動き出し、降りていた遮断機を押し込むかたちで、踏切の中に入ったという。目撃していた男性は、非常ボタンを押そうとしたが、間に合わなかった。この男性によると、「意識が無くなったように前かがみにたおれた。倒れた体が電動車いすのスイッチに触れたのだと思う。」と話しているそうだ。
 また、亡くなった男性の家族によると、男性は糖尿病を患っていたため、血糖値をさげる薬を飲んでいた。事故のあった早朝は、前日夕方5時の夕食から食事をしておらず、血糖値が下がったことで、意識を失ったのではないかと話しているそうだ。
 亡くなった男性の妻は、「車いすで前かがみになったのは、血糖値が下がったからだと思う。夫は、電動車いすによって、行動範囲が広がって喜んでいた。高齢者が楽しく生活に利用できるよう、より安全な製品にしてほしい」と語っているという。

 電動車いすは、30年ほど前から販売が始まった。電動車いすは、主に高齢者が利用するハンドル型と、車いすと似た形で、主に体に障害のある人が利用するジョイスティック型と、2種類ある。
 バッテリーを充電してモーターで走行し、時速6kmまで出すことができる。運転には免許は必要なく、歩行者扱いだ。足腰の弱ってきたお年寄りには行動範囲が広がると喜ばれ、利用者が増えてきている。価格は20万から30万円で、介護保険を利用してレンタルすることもできる。
 消費者事故調によると、ほとんどの電動車いすは、アクセルレバーがハンドルの上の面よりも下についているが、改善を促した電動車いすは、ハンドルよりも4cmほど上にアクセルレバーがついていたという。
 
 昨年、国際福祉機器展で、あるメーカーの電動車いすに試乗した。アクセルレバーが軽く動き使いやすいと思う半面、何かの拍子で押してしまったり、具合が悪くなって倒れこんだりしたら、レバーを押してしまい、前進してしまうのではないかと思った。
 道路交通法では、歩行者扱いの電動車いすは、免許が必要ない。高齢化が急速に進む中、お年寄りの行動範囲が広がるということで、普及が進んでいるという。しかし、高齢者が乗るものだから、事故が起きてもしかたないというのではなく、事故を防ぐ改善も必要となっているような気がする。
 高齢者も自分のすむ地域で、自立して生活することが求められている。ならば、なおさらのこと、安全に暮らせるよう、さまざまな改善や安全対策が求められていると思う。 

≪追記≫2015年4月4日
株式会社アテックスは、ホームページで、NHKの報道に対して、抗議文を掲載した。
NHKの報道は消費者庁の正式見解ではなく、NHKの独自取材による報道で、消費者庁から改善指示等も受けていないとしている。
「NHK に対する抗議文」2015年4月3日付
http://www.atexnet.co.jp/pdf/20150403.pdf
「NHK報道(電動車いす)による弊社見解」2015年4月2日付
http://www.atexnet.co.jp/pdf/kenkai.pdf

≪参考記事≫
「電動車いす事故 同メーカーに集中」2015年3月31日NHKニュース 
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150331/k10010034301000.html

≪参考≫拙ブログでは、消費者事故調の調査について、以下でとりあげた。
●「ハンドル型電動車いすの事故調査を決定~消費者安全委員会」2014年11月25日
  http://tomosibi.blogspot.jp/2014/11/blog-post_25.html

 また、電動車いすの事故については、高知県佐川町白倉踏切の事故や、阪急神戸線旧庄本踏切の事故などについて書いた。これらの事故の電動車いすは、製造メーカーがわからないものもある。
●「踏切事故の現場をたずねて~高知県佐川町白倉踏切」2010年4月26日
 http://tomosibi.blogspot.jp/2010/04/blog-post_26.html
●「電動車いすの女性が亡くなった事故~阪急神戸線旧庄本踏切」2014年5月6日
 http://tomosibi.blogspot.jp/2014/05/blog-post.html
●「電動車いすのお年寄りが亡くなった事故~大阪府高石市南海本線羽衣7号踏切」2014年7月22日
 http://tomosibi.blogspot.jp/2014/07/7.html
●「車いすで踏切を渡るこわさ」2014年10月20日
 http://tomosibi.blogspot.jp/2014/10/blog-post_20.html