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2010年10月27日水曜日

私立大学の4割が赤字

 報道によると、15日、日本私立学校振興・共済事業団のまとめで、私立大学の226校で、赤字だったことがわかった。2009年度、経営状況をしめす帰属収支差額が赤字の大学は、私立大学の4割に近く、1997年度に比べ、5倍近く増加したという。

 調査は、私立大学595校のうち580校が回答しており、大学の規模が小さい大学ほど、経営が厳しく、学生数1000人未満の大学では、65%の大学が赤字だそうだ。
 私立大学580校の収入合計(約3兆2334億円)の内訳は、学生の納付金が77%をしめる。国などの補助金11%、入学検定料などの手数料収入は3%となっている。

 私立大学・短期大学は、大学・短大の約80%を占め、大学生のおよそ75%が学んでいる。私立大・短大が教育と学術研究において重要な役割を担い、国民の高等教育を受ける権利を保障してきた。
 9月に発表されたOECD(経済協力開発機構)の調査によると、教育費の私費負担の割合は、日本は33.3%、各国の平均は17.4%で、日本は平均の2倍近くにのぼる。また2007年、日本は、教育機関への公的支出(奨学金をのぞく)が国内総生産(GDP)に占める比率が、3.3%だった。(今回発表されたのは、2007年の調査のため、10年度からの高校授業料実質無料化などの公的支出はふくまれない)

 政府は、私立大学等経常費補助金(私立大学助成)を削減するのではなく、増やすことで、私立大学の研究・教育の質を向上させ、国民の学費負担を減らし教育をうける機会を保障する必要があると思う。
 
《参考記事》
「私大の4割、226校赤字 97年度の5倍、不況が影響」
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101501000933.html

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