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2009年11月17日火曜日

東広島市堀川踏切訴訟、遺族とJR西日本が和解

 16日、東広島市の第4種踏切で高校生が列車にはねられて死亡した事故の裁判で、和解が成立した。

 今年2月、広島地裁で、JR西日本が警報機・遮断機を設置していなかったことが、事故を招いたとして、JR西に損害賠償を命じる判決が出されていた。これに対して、JR西が控訴していたが、今回和解が成立したもの。

 事故は、06年12月12日夕方6時半ころ、東広島市の踏切で起きた。事故当時、第4種踏切で警報機や遮断機が設置されておらず、照明もなく足元が暗かった。列車の接近を知らせるメッセージロボは故障しており、踏切を渡るには列車のライトで接近を判断しなくてはならない。しかし、山陽線の線路と県道が並行して走っているため、列車のライトと、車のライトが区別しにくかった。
 また、線路は、駅と反対方向はカーブしており、こちらからくる列車の見通しが悪い。この踏切では、2年近く前にも、事故が起きて、男性が亡くなっている。危険な踏切にもかかわらず、対策を取らなかったJR西に、事故の責任があると、広島地裁は指摘している。

 また、最初に高校生を撥ねた列車は非常停止せず、2台目の列車も非常停止せず高校生を轢いていた。3台目の列車の運転手が、高校生に気付き、列車を停止させた。なぜ、1台目と2台目の列車が停止しなかったという問いには、JR西の説明によれば、運転手が高校生に気がつかなかったとしていた。
 
 事故後、JR西は踏切に、警報機・遮断機を設置し、照明もつけた。踏切道も舗装したようである。
 
 しかし、まず事故について、誠実に正確になぜ起きたのか説明し、そして線路や踏切の安全対策を見直して十分な対策をとり、二度と悲惨な事故を起こさないと誓うこと。
 それが、事故を起こした事業者が、道半ばでこの世を去らなくてはならなかった人々にすべきことではないかと思う。

 最後のなりましたが、若くして志をとげることもできずに亡くなった高校生のご冥福を祈ります。

(事故の詳細は、当ブログの記事参照「 踏切事故の現場を訪ねて~4月24日東広島」http://tomosibi.blogspot.com/2009/08/2009424.html)
 
《広島地裁判決については以下で判例検索できる》
平成20(ワ)8 損害賠償請求事件 平成21年02月25日 広島地方裁判所
http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20090417195030.pdf


《ニュース記事から》
東広島の踏切事故訴訟、遺族とJR西日本が和解   2009年11月17日
http://www.asahi.com/kansai/kouiki/OSK200911170013.html

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