報道によると、大阪では、踏切を渡る目の不自由な人のために、点字ブロックを設置する対策が進められようとしている。
2007年、大阪府は、警察庁が横断歩道に専用の点字ブロックを設置する指針を出したのをきっかけに、踏切道内に点字ブロックを設置できないか検討を始めた。踏切内の点字ブロックは全国に例がなかったが、大阪府は阪急電鉄に話をして、2010年11月に豊中市にある服部天神駅北側の服部踏切に、試験的に設置した。
服部踏切は、府道と阪急宝塚線が交差する。1日2万人が通行し、近くの市立福祉施設には、目の不自由な人たちも通うという。
目の不自由な人は、線路と踏切道の境にある段差に杖を当てて歩く方向を推測しながら、踏切を渡っていたそうだが、点字ブロックがあれば、わかりやすく歩きやすいと評判がよいようだ。
ブロックがはがれて電車にあたったり、突起につまづいたりしないかといった意見もあった。しかし、設置以来、阪急ではチェックを続けているが、破損や通行者の転倒といった事故の報告はないという。
大阪府は、視覚障害者団体と協議して、次の試行場所を探し、南海電鉄が2か所の踏切に設置することに応じた。今年3月、南海電鉄は、泉佐野市の南海鶴原駅近くの二色浜4号踏切と、泉南市内の樽井5号踏切に設置した。
踏切内に点字ブロックを設置したのは大阪府が最初で、他の自治体では設置されているところはないという。目の不自由な方が踏切道から足を踏み外すことはよくあるという。大きな事故につながらないよう、点字ブロック設置が可能な踏切では、ぜひ、対策を進めてほしいと思う。
《参考》
点字ブロックは、正式には、「視覚障害者誘導用ブロック」、日本が発祥の地。1967年、岡山市の交差点付近で、全国で初めて設置された。岡山市の旅館を経営し発明家でもあった故・三宅精一さんが、失明した友人のために、点字ブロックを考え、岡山市の交差点に設置したのが始まりだという。三宅さんは点字ブロックを自費で制作し、設置が望ましいところを調べて、点字ブロック約6,000枚を全国の自治体に寄贈し続けた。
今では、点字ブロックは世界に広がり、目の不自由な人が安心して歩けるよう、誘導する。
《参考記事》
「踏切安心 足元から 点字ブロック 大阪が先駆」朝日新聞2014年6月10日
http://digital.asahi.com/articles/ASG5J6JFVG5JPTIL011.html
「点字ブロックの父知って 足跡たどるDVD制作中」朝日新聞2014年2月18日
http://digital.asahi.com/articles/ASG2G4F6JG2GPPZB00P.html
服部天神駅
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