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2012年5月28日月曜日

新潟トンネル爆発事故:ガス対策徹底せず

報道によると、5月24日午前10時ころ、新潟県南魚沼市にある国道253号の八箇峠のトンネルで、爆発が起きた。トンネル外部にいた作業員3人が重軽傷を負い、入口から1,300mの内部で作業中だった4名が亡くなるという痛ましい事故が起きた。
爆発は、トンネル内部に可燃性ガスが充満し、何らかの原因で引火した可能性があると専門家は指摘する。

昨年12月、トンネル工事が休止された。今回、休止後初めて、作業員がトンネル内に入り、換気設備の点検を行っていたところ、爆発事故が起きた。作業員は事故当日、ガス測定器を持たずに、換気設備の点検作業を行っていた。工事を請け負っていた業者によると、換気設備は、「防爆構造」ではなく、通常の設備だったという。

この工事を発注した国土交通省北陸地方整備局によると、「施工業者に可燃性ガスが発生する危険性は伝えた」と説明しているが、施工業者は、事故後にこのことを確認したと答えている。ガス発生の危険性が十分伝わっていなかった可能性がある。

当初のトンネル工事のルートでは、ガスが出ることが確認され、この工事のルートが変更された。しかし、変更後の工事でも、ガスについては十分注意することがもとめられていた。
専門家は、「新潟はガスが出やすい。濃度を測るなど、『出るかもしれない』というリスク管理はすべきだったのではないか」と話しているという。

業者は、工事休止前には、濃度を確認しながら、工事を進めていたという。労働安全衛生法では、毎日の作業開始前にガス濃度を測ることを義務付けていると聞く。工事を再開するにあたり、トンネル内のガスの濃度を確認することが必要だったのではないか。
新潟県警は、27日、業務上過失傷害の容疑で、工事を請け負っていた佐藤工業北陸支店など関係先を家宅捜索した。

《参考記事》
「ガス対策、作業員に徹底せず 新潟爆発、佐藤工業を捜索」
朝日新聞デジタル 2012/05/28 11:03
http://digital.asahi.com/articles/TKY201205270392.html

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