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2011年12月2日金曜日

遮断機下りない踏切を列車が通過~ミスを防ぐ安全対策を

  報道によると、11月11日東京都日野市で遮断機が下りていない踏切を京王電鉄の電車が通過するというトラブルがあった。京王電鉄は、このトラブルの調査と分析をすすめている。まだ踏切の誤作動の原因は分かっていないが、運転士や運輸指令所が注意していれば今回のトラブルは防げた可能性があることがわかってきたという。

  同社では、昨年6月から今年3月、同様のミスが5件発生しており、けが人はなかったが、一歩間違えば大事故になりかねないミスが続いている。同社は、遮断機が下りていない踏切に電車が進入するミス5件について、国土交通省から2回警告を受けている。
踏切の手前には、遮断機が下りると、点灯する踏切遮断表示灯があり、運転士がこれをみていれば、下りていないことがわかったかもしれないという。踏切手前で、自動列車制御装置(ATC)により非常停止した後、運転を再開する際に、この表示灯を確認すべきではなかったのか。

  京王電鉄によると、この表示灯は保守用途で設置されたもので、日常の運行の際運転士には、確認の義務はないという。又、運輸指令所には、踏切の状況を確認できるモニターがあったが、運行を指示するフロアーとは別のフロアーに設置されていた。指令所がこのモニターで、踏切の状況を確認して再開を指令すれば、今回のようなミスを防げたのではないか。

  京王電鉄は「今回のような事例が起きた場合、運転再開後も踏切の手前ではいったん停止し、遮断機が下りていることを運転士が目視で確かめるよう指示」、再発防止を図るという。

  トラブルのあった周辺は、住宅地で交通量の多い踏切ではないかと思う。京王電鉄は踏切の誤作動の原因を徹底して調べるとともに、なぜ遮断機の下りていない踏切を列車が通過したのか調べ、二度と同じミスを重ねないように、有効な再発防止策を講じてほしい。


《参考記事》
「下りない踏切 通過防げた? ミス続き京王 徹底検証を」2011年11月27日 07時06分
(東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2011112790070610.html

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