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2011年3月4日金曜日

JR西倉敷踏切事故、運転士が「特殊信号」見落とす

 2009年5月、岡山県倉敷市阿知のJR山陽線の踏切で、自転車を押して横断中だった女性(83才)が、踏切を渡り切れず取り残され、列車に撥ねられて亡くなった。2010年5月、女性の遺族が、女性が死亡したのは、JR西日本が踏切内の安全確認を怠ったためとして、損害賠償を求める訴えを岡山地裁倉敷支部に起こした。

 踏切は約20メートルあり、原告によれば、「高齢者が渡り終えるのに、約40秒かかる」という。
JR西によると踏切には、障害物検知装置があるが、車両などを検知して運転士に踏切内で立ち往生している車両があることを知らせることはできるが、人は検知の対象としていないという。
 しかし、原告によると、踏切の障害物検知装置が作動し、異常を知らせる「特殊信号」が光ったのに、運転士が安全確認を怠って非常停止の措置をとるのが遅れ、女性が列車に撥ねられたとして、JR西を提訴していた。

 報道によると、3月3日、岡山地裁倉敷支部(細野なおみ裁判官)で開かれた口頭弁論で、事故当時の男性運転士が、当時踏切の障害物検知装置が作動し、異常を知らせる「特殊信号」が光ったのに、男性が見落としていたことを認めた。
 男性によると、電車が踏切から約720メートルの地点に近づいたところで、線路脇にある信号が約1秒間発光した。だが、男性は、当時は車内で時刻表を確認していたため、発光に気づかず、非常停止をかけたのは、約160メートルの地点で人影を発見してからだったという。

 特殊信号は、踏切内で車が立ち往生したときなどに車を検知して発光する。しかし、男性は「ほかの確認作業をしていると気付かないこともある」と説明したという。
 原告の代理人弁護士は閉廷後「踏切内の安全を優先するべきだった」と話し、男性が安全確認すべきだったとした。

 踏切の通行者は車だけではないのだから、踏切障害物検知装置は人も十分検知できるようにすべきだと思うし、「特殊信号」が見にくければ装置を見やすく改善すべきではないだろうか。

《参考記事》
「岡山、運転士が異常信号見落とす JR西の踏切事故」2011/03/03 20:38 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030301000904.html

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